北海道の山   沼の平(当麻乗越 1680m)

                    
2022年7月7日 晴れのち曇り

  登山口(6:20)→三十三曲分岐(6:50)→沼の平分岐(8:00)→引き返し地点(9:10)→
 沼の平分岐(10:10)→三十三曲分岐(11:20)→登山口(11:45)

 朝日新聞社発行の「週刊花の百名山」に「沼の平」が載っていた。愛山渓温泉が登山口になっており、大雪山系の主峰である旭岳や白雲岳に縦走する起点ともなっている。沼の平は登山口に近いので、花目当てにここだけを目的に訪れる登山者も多いようだ。
 トレイルランの格好をした若者に続いて山に入る。昨日来の雨のためか登山道には多くの水たまりができており、しかも階段と岩混じりの想像以上の悪路だ。沼の平分岐の少し先で松仙園からの道と合わさる。荒れていて通行困難であった松仙園コースは通行可能になったが、登り専用である。不思議に思っていたが、下る方が負荷がかかり植物を痛めやすいからだそうだ。
 チングルマの群落が現れると湿原の木道に変わる。ここからがハイライトだ。「半月の沼」には青空が投影され美しかったが、すぐ横には大雪渓があり、もし滑って沼に落ちたらと思うととても恐怖を感じた。木道脇には可憐なエゾコザクラが風に震えていた。ワタスゲは雨で固まっており、ちょっと残念だった。沼の中に岩が点在する「五の沼」を過ぎて行くとまた山道に変わる。かなりの急登を息を切らして登って行くと「沼の平」全体が俯瞰できる。ただし周囲の山は見えず、ガスもだんだん上昇している。それなりに幻想的な風景ではあったが、目的の当麻乗越までは行かず、そこから引き返すことにした。