平成14年           霊仙山 (1084m)
                                               
6月9日(土) 晴れ

  コース=上丹生登山口(9:20)→こうもり穴(10:00〜05)→くぐり岩(10:35)→漆ヶ滝(10:50〜
        11:05)→最後の水場(11:25)→井戸が洞(11:50〜55)→四丁横崖(12:10)→
        避難小屋(12:30)→経塚山(12:40〜13:05)→霊仙山(13:20〜25)→経塚山
        (13:40〜45)→四丁横崖(14:05)→井戸が洞(14:20〜25)→一の谷(15:35〜40)
        
→上丹生登山口(16:05) 

 今年の第一回の百名山登山を考えていたが、妻の交通事故という思いがけないアクシデントのためにやむなく日帰りの山にした。 米原ICを下りると10分ほどで上丹生地区に着く。至極交通の便の良い山だ。村の中を川に沿って林道をドンドン行くと意外にもりっぱな標識を持った登山口がある。そこに車を置きなおも林道を行くと壁のような「屏風岩」が対岸に見えてくる。道はやがて山道になり、涸れ沢を何度も渡り「こうもり穴」のところで一服とする。穴は少し登った山の斜面にあったが、疲れて誰も確かめに行くものはいなかった。
 川はだんだん水の音がしだし、谷筋の蒸し暑い登山に清涼感を与えてくれる。「くぐり岩」といわれる岩をくぐっていくと「漆ヶ滝」が見える広場に着く。黄緑の葉っぱの間から何段にもなって滝は落ちている。
 滝を巻く急登を行くと、涸れ沢をたどる道になる。岩がゴロゴロしてしかも滑りやすく、なかなか厄介な登りだ。尾根に着くのが待ち遠しくなった頃柏原のコースと合流する「四丁横崖」に着く。そこからはようやく林を抜けて、気持ちのいい笹のが広がり展望も良くなる。しかしさえぎるものも無くまともに太陽の光が体に当たる。
 避難小屋は雪か台風で崩れていた。そこにいた人が「あれが頂上だ」といったので休む間もなくカレンフェルトの点在する頂上を目指した。思ったほど時間はかからなかったが、着いてみるとそこは経塚山の頂上で、霊仙山の頂上はもう一つ先であった。愕然としたわれわれはとりあえずそこで昼食とした。うまい具合に雲が太陽をさえぎり、涼しい風が流れ、
霊仙山と東霊仙山を眺めながらの昼食はなかなか結構なものであった。
 足がつったと言うM先生を残して頂上を目指す。360度の雄大な展望を楽しめると言うが、あいにくの薄曇で琵琶湖がどこかも確認できなかった。しかし木がほとんど無い芝生のような周囲の山々は、福井県には無い独特の雰囲気を持っていて、いつまでも見飽きることが無かった。
 帰りは「井戸が洞」から「横道コース」をたどった。山腹につけられた道はほとんど上下することなく続いているのでとても歩きやすかった。時々獣道が横切っており、生々しい足跡が谷に下りていた。このままではいつまでたっても下りられないのではないかと思われた頃、道はジグザクになって一気に下り、「一の谷」で登ったときの道と合流した。
 ところで、この山には個人商店の名前が入った案内板がいたるところにあった。その人個人がこの山を管理しているのか、頭が下がる思いをした(少ししつこいとも思ったが)。帰りにジュースの一本でも飲んで帰ろうと言う気になるから不思議なものだ。もっとも今回は時間の関係で、その商店を確かめただけではあったが。それにしても、久しぶりに登りがいのある山ではあった。

 同行者 T,M先生、Wさん