平成15年           釈迦ヶ岳 (1042m)
                                               
11月17日(月) 晴れ

  コース=流れ谷駐車場(10:10)→松尾尾根登山口(10:15)→大岩(11:10)→
        尾高分岐(11:55)→松尾尾根の頭(12:15)→頂上12:25〜13;05)→
        庵座の滝(13:50)→朝明テント村(14:50)→流れ谷駐車場(15:00)

 銚子ヶ口に登った時、左手に木々の間から大きな山が見えていた。気になって調べてみると釈迦ヶ岳だった。先日登った竜ヶ岳からも立派山塊となって見えていた。近いうちにぜひ登りたいと思っていたのだが、休校となった月曜日に挑戦した。
 「最も登り応えがある」と言われている松尾尾根から登ることにした。最初は樹林帯の中の急坂を歩いていく。所々崩壊が激しく、林の中に迂回路が作ってある。深い林の中で展望はなく、たまに左側に御在所岳が見えた。この角度から見た事がなかったので,最初は「どこの山だろう」と考えてしまった。
 ようやく樹林帯を抜けると、左側が絶壁になっている痩せた尾根に出る。風が強く、こんな所で足を滑らせたら先ず命は助からないであろう。右側には伊勢平野が広がっており、実際の高さ以上に高度感がある。
 頂上かと思ったら、そこは松尾尾根の頭であった。砂地の小さな広場になっていて、そこからの展望は抜群だった。目の前と左手に鈴鹿の中部から北部の山々が広がっている。冬に登った銚子ヶ口も確認出来た。
 松尾尾根の頭からは再び樹林帯に入り、ほぼ平坦な尾根道を数分行くと頂上に出た。尾根道の一角に過ぎない頂上からは伊勢平野方面が望めるだけで、展望はよくない。平日だというのに先客が3人いた。その中の一人は黙々と本を読んでいた。タイトルは「豊かさの条件」という新書本だった。好きな本を手に、好きな山でゆったりと過ごすのは理想かも知れない。
 帰りは「庵座谷コース」をとる。松尾尾根の下が分岐点になってるが、半端な傾斜ではなかった。やがて、道は谷の中に消えてしまう。印はしっかり付いているが、探すのに手間がかかるところもある。一寸不安を感じながらも、ルートハンティングをしているようで、これはこれなりに楽しかった。
 途中に滝が出てきたが、滝に特有の轟音も聞こえてこない。「鈴鹿でも一級の名瀑」といわれているので、まさかこれが「庵座の滝」とは思わなかった。しかし、これ以降滝はなかったのでやっぱりあれが「庵座の滝」だったのだ。今考えてみれば、水量は少なかったけれど、2段のなかなか立派な滝だった。ビデオに収めることができたのはせめてもの幸運だった。
 谷に降りたり陸に上がったりを繰り返して、朝明テント村に出る。人っ子一人いないキャンプ場は寂しさが倍増するようだった。一般道に出ると想像していたよりずっと早く流れ谷の駐車場に戻る事ができた。