No.36          至 仏 山(2228m) 

                   平成11年7月24日(土)  晴れ

  鳩待峠(6:00) → オヤマ沢田代(7:30〜40)  → 小至仏山(8:25〜35)
  → 至仏山(9:25〜45 )→ 高天ケ原(10:05) → 山の鼻(12:30)

 駐車場に泊まって、五時半頃ジャンボタクシーで山の鼻へ向かう。カーブの多い道をスピードをあげて走るので、生徒はすっかり車酔いしてしまい、今にも吐きそうだった。でも山の鼻で御土産を見たらすっかり元気になり一安心。
 ブナ林のぬかるんだ歩きにくい道を進んで行く。道は左に巻いていき、やがて待望の尾瀬ケ原が林の間に見え隠れする。樹林を出ると遂に尾瀬ケ原が全貌を現す。明日登る予定の燧ケ岳も奥に鎮座している。通称「とかげ岩」の所まで来ると、左手の急斜面一帯がお花畑になっておりチングルマが白い絨毯のように咲き乱れている。目指す至仏山は前方にとてもなだらかな曲線を描いている。
 オヤマ沢田代は小さな湿原で、一面にワタスゲが風になびいていた。岩陰にはホソバウスユキソウがひっそりと咲いている。小至仏山までは高山植物の多い本当に楽しい道である。
 小至仏山からは滑りやすい砂礫の道を一旦下り、その後は一転して岩を登ったり降りたりする岩稜の厳しい道となる。   
 
 
尾瀬ケ原から見た至仏山
至仏山の頂上は思ったよりも狭く、大きな岩が重なりあってできている。陽射しがきつく、しかも隠れる所が無いので、とても暑く感じた。しかし、周囲を遮るものは何も無く見事な展望が開けている。足元には尾瀬ケ原、その奥に燧ケ岳が鎮座している。左の方に目を移すと平ケ岳や谷川岳、そして越後の山々が控えていた。右の方に目をやれば奥白根山、武尊山、そして均整の取れた皇海山などが視界に入ってくる。
 帰りは、しばらく通行禁止になっていた山ノ鼻への登山道を下った。尾瀬ケ原と燧ケ岳を正面に見ながらの素晴らしいコースであるが、蛇紋岩が露出していて滑りやすく、相当な急坂なので足にきてしまった。
 尾瀬ケ原を横切って下田代十字路まで歩いた。大勢の人が行き来しており、「こんにちは」の挨拶だけでも大変だ。そこで待望のニッコウキスゲの大群を目にすることができた。燧ケ岳を背景にしたニッコウキスゲも格別であるが、下田代の山際まで続く黄色い絨毯も見事であった。