鍋尻山 838.3m)

                                   
平成22年5月4日(火)晴れ

  保月駐車場(10:15)→鍋尻山(11:00〜35)→保月駐車場(12:00)

 (ほう)(づき)に至る道は細く、時々猿が出てきたりする。この道でいいのか不安になり、思わず止めて道を確かめた。やがて集落が見えて安心する。廃村になっているというが、新しい建物もたっておりとてもそうは見えない。小学校跡が駐車場になっていて、校舎の一部であるトイレだけが残っていて、小さな分校の面影をとどめている。
 

頂上から見た霊仙山
道路を少し戻ったところに「鍋尻山登山口」の案内板が木にくくりつけてある。しばらくは杉林の中を歩く。なぜか枯れた杉が多く、登山道に何本も倒れていて歩きにくい。杉林を過ぎると明るい雑木林に代わる。緑が生き生きしている。この辺りはフクジュソウが多く、季節は過ぎて大きな葉っぱになっているが、最盛期はすごい群落になると思った。隠れた穴場かもしれない。石灰岩が庭石のように露出しており、さながら日本庭園のように見えるところがある。
 頂上近くの開けた展望台の下で道に迷い、誰かの足跡に続いて急な斜面を登ってしまった。でもそのおかげで、かろうじて残っていたフクジュソウの黄色い可憐な花に出会うことができた。左側にロープが張ってあるのが見えて、ロープから向こうへ入ってはいけないと勘違いしたのだ。実際はロープからこちらに入ってはいけないというロープであることが、広場に出てから分かった。
 広場から正面に御池岳のどっしりとした山容が見えた。近くの緑の若葉と遠くの鈴鹿の山々が絶妙なコントラストをなしていた。そこから頂上はあっという間で、あっけないほどだった。頂上の北側は木が伐採されていて、霊仙山の雄姿を見ることができた。日差しがきつくなってきたので、木陰でちょっと早い昼食とした。