No.94      塩見岳(3047m)
                       
        平成15年7月5日(土)〜6日(日)  晴れ
 
 @鳥倉林道駐車場(6:05) → 登山口(6:45) → T字路−三伏峠まで2k地点
   (7:40) → 塩川分岐(8:50) → 三伏峠(9:15〜25) → 三伏山
   (9:40〜45) → 本谷山(10:40〜45) → 枯れ沢(昼食)
   (12:00〜25) → 塩見新道分岐(12:45) → 塩見小屋(13:05〜25) 
   → 塩見岳西峰(14:35) → 塩見岳東峰(14:40〜15:15) → 
   塩見小屋
(16:10)

 A塩見小屋(4:40) → 塩見新道分岐(4:50) → 枯れ沢(5:00) → 
   本谷山(6:00) → 三伏山(6:45) → 三伏峠(7:00) → 塩川分岐
   (7:15) → T字路−三伏峠まで2k地点(8:05) → 登山口(8:45) 
   →
 鳥倉林道駐車場(9:20) 
 
 
 塩見岳の頂上直下にある塩見小屋は定員が少なく、シーズン中はなかなか泊まれないと思い泊まれそうな日をねらって予約しておいた。しかしまさに梅雨の真っ最中、大いなる賭であった。案の定、週間天気予報では雨マーク。しかし、天気などと言うものは前の日になるまで解らないもので、雨から曇り、そして夜には何と晴れマークが!晴れ男の面目躍如といったところである。
前日の夜8時半に自宅を出発し、松川ICを出たところで寝る。5時に目を覚ますと南アルプスのスカイラインがくっきりと見える。天気は予約されたようで心が躍る。
 6時過ぎ、鳥倉林道の車止めから歩き始める。舗装された林道はUの時なって対岸までずっと延びている。「こんな立派な道をどうして通してくれないんだろう」とつい心の中で愚痴ってしまう。
 林道終点の広い広場からいよいよカラマツ林の登山道に入る。時々ギンリョウソウが白い可憐な姿を見せている。太陽が照りだしたが、樹林に遮られ、ひんやりとした風が心地よい。時々、木々の間から雪を頂いた中央アルプスや目指す塩見岳の頂上部が見える。
 三伏峠小屋まではかなりのハイペースで着いてしまう。小屋前の木が伐採されている所から塩見岳の全景が臨めた。まだ遙か先に見えた。
 そこから15分程の所にある三伏山からは足元に遮るものは何一つ無く、塩見岳の展望台としては最高のロケーションである。目の前の烏帽子岳の緑も美しい。足元には白いシャクナゲの花が咲いていた。
本谷山の登りにかかるとお花畑が出現し、マルダケブキが群生している。これだけ広い面積をフキが埋め尽くしているのも初めて見る光景だった。本谷山は灌木に囲まれていたが、仙丈、甲斐駒、白峰三山、そして塩見岳は見えるようになっていた。
 しばらく平坦な道を快調歩いたが、12時になったのでいつもは水が流れていないという枯れ沢で昼食。今日は前日までの雨のせいか、水量は少なかったが、気持ちの良い音を立てて水が流れていた。
 そこからの道は少し急になって体力を消耗したが、塩見小屋へは思っていたよりあっけなく着いてしまった。明日の天気は良くないという予報なので、小屋の受付をすませてさっそく頂上にアタックする。岩登りの連続でかなりまいったが、チシマギキョウ、ミヤマキンバイ、イワウメ、イワカガミなどが次々と現れてきて元気づけてくれた。
 頂上は西峰と東峰に分かれているが、標高が少し高い奥の東峰に直行する。そこには、期待に違わぬ大展望が待っていた。右手に荒川三山、目を左に転じれば久しぶりにその姿を目にする堂々とした富士山。さらに間ノ岳がやけに大きく見える白峰三山、さらに雪のように白い岩が輝く甲斐駒ヶ岳、仙丈岳、そして中央アルプスの山々や御嶽山と、南アルプスの中央に位置するだけに、展望も贅沢なものだ。
 翌日は雨。朝食はたのんでなかったので早々と下山。いくら雨が降っても昨日イヤと言うほど山々の景色を楽しんだので、雨がうっとおしいどころか、「してやったり」と内心ほくそ笑むのであった。