白倉岳 (949.9m)

                      平成21年6月12日(金) 晴れ

  村井登山口(9:35)→松本地蔵(9:55〜10:00)→大彦(おしこ)
 峠分岐(11:30)→白倉岳(12:00〜35)→南岳
 (13:00〜05)→
栃生(とちゅう)登山口(14:30)→村井登山口(15:05)

 何となくロマンチックな名前の山であるが「奥深い山で、熊などの出会う機会もある」とガイドブックに書いてあったので、ちょっとだけためらいもあった山である。車を村井の集落の道路脇に置いて、リュックに鈴をつけてさっそく杉林の中を登り始める。
 一汗かいたところで松本地蔵に出る。石の地蔵様を想像していたが、神社のお堂のような立派な建物が現れた。地蔵はこの中に安置されているのだろう。そこからは黄緑の葉をつけた木々が多く、太陽に照らされて輝いている。葉っぱの間から山頂付近が見えているが、まだまだ先である。やがて道は赤松林に変わる。「こんなに立派な赤松の林はめずらしい。きっと松茸もたくさん取れるのではないか」とは同行のWさんの弁である。

 尾根道に出ると道は緩やかな勾配になっていく。時々樹齢何百年かと思わせる杉の大木が現れる。雪で押し曲げられた杉の上に別の木が生えている珍しいものもあった。標識がなければ見落としそうな烏帽子岳を過ぎていくつかのアップダウンを繰り返し、山頂直下の最後の急登を登れば白倉岳頂上である。一方だけがわずかに開けているが何の変哲もない頂上である。

 下山は栃生(とちゅう)登山口の方に縦走することにした。登ってくるときにも見られたが、根元の皮が鹿にかじられてしまっている杉の木が多く見られる。それも新しいもので、指で押すと水が浮き出てくる。木にこんなに水分が含まれているとは知らなかった。南岳には3本の大きなブナの木が立っていた。南岳からの下りはこのコース一番の難コースであった。所々ロープは張られているものの、まっすぐな直登の道なので滑りやすく、しかもつま先が痛くなる。横歩きで慎重に降りるが、登りだったらもっと大変だっただろう。

 降りるに従って道はもっと険しくなり、下に白い舗装道路が見えたときはほっとした。農家の庭には野菜や花が植えてあり、それらを眺めながらのんびりと車の所まで舗装道路を戻ってい
った。