No.77        大雪山(旭岳2290m)

                平成13年8月9日(木)    晴れ
 
  ロープーウェイ姿見駅(7:30) → 6合目(8:10) → 8合目(8:40〜45) 
  → 9合目(9:00) → 旭岳頂上(9:10〜35) → 間宮岳(10:35) → 
  中岳分岐(11:00) → 中岳温泉(11:00) → 裾合平(12:05) →
  ロープーウェイ姿見駅(13:20)

 前日青森から函館に入ったので、まず後方羊蹄山に登るつもりであったが、道の駅の天気予報では明日は雨とのこと。しかし旭川地方は晴れだったので、小樽から高速道路をとばして旭川まで入っておいた。
 真新しいロープーウェイに乗り、姿見ノ池の横を通って旭岳の頂上を目指す。しばらく行くと、シマリスが足元をちょろちょろ走り一生懸命何かを食べている。前方に目をやると家族連れや大学の登山部と思われる人たちがアリのように歩いている。左手の地獄谷にはジェット音を伴った噴煙が幾筋か上がっている。火山礫のズルズル滑りやすい道は想像以上のエネルギーが必要である。
 登山道を左に巻いて行くといよいよ頂上へのアプローチである。金庫岩と呼ばれる四角い岩が、地獄谷のほうに向かって不自然な形で傾いている。
 思った以上に早く頂上に着く。北海道の最高地点である。足元には地獄谷、左手に十勝連峰、そしてあの独特の形をしたトムラウシ。背後に目を転じれば奥深い大雪の山々・・・・と視界は抜群であった。
 帰りは裾合平を周るコースをとることにした。裏側の登山道は砂礫の急斜面で立っていることができないほどであった。ステッキで体を支えながら、何ともだらしないかっこうで降りて行った。
 熊ヶ岳のコルはお花畑。コマクサが他の花と離れて孤独に咲いていたのが妙に印象的であった。平らな間宮岳を過ぎると、正面に堂々とした北鎮岳、壁のように連なっている比布岳と永山岳、右手奥にはプリンの形をした黒岳などの緑の山々がそびえている。黒岳の手前の御鉢平は、いくつもの運動場を合わせたように広々としていた。しかし、有毒ガスが発生しているため立ち入り禁止である。
 谷を下って行くと中岳温泉に着く。なんの表示もないただの河原であるが、岩を積み上げて小さなプールが作ってある。ちょっと興味があったが、あまりにも浅いのでやめにした。手を入れてみると確かに温泉だ。
 崩壊して歩きにくい谷間の道を過ぎると、小川の中に白い花が咲いていた。ちょっと見たところでは水芭蕉のように見える。川の中に白い帯となって続いているのがなんとも不思議だった。そこからは尾瀬を思わせる木道が延々と続き、歩くに従って姿を変える旭岳は時には富士山のように均整がとれて見えたりする。
 裾合平まではほとんど人に会うことがなかったが、そこからは高山植物を見るために結構ハイカーが入っていた。ロープーウェイ姿見駅まで戻ると観光客でごった返していた。ちょうど旭岳を半周したことになる。