丹沢山(1567m)
                              

         1日目 平成25年8月22日(木) 曇り

  ヤビツ峠登山口(7:05)→二ノ塔(8:05〜10)→三ノ塔(8:30)
   →鳥尾山(8:55〜9:00)→行者ガ岳(9:25)→政次郎ノ頭(9:45)
   →新大日ノ頭(10:15)→塔ノ岳(11:00)

 5月に挑戦したが、雨のために引き返してきた丹沢山再挑戦した。前日清水あたりでゲリラ豪雨にあった。ウィンカーを一番速くしても前がほとんど見えないので、怖いことこの上なかった。
 
塔ノ岳
舗装された林道から登山道に入り、立派な杉林の中を歩く。前回引き返したガレ場まで来て振り返れば、大山がとても大きく見える。頂上の建物やアンテナ群もはっきり見えてる。
 二ノ塔までは景色も何も無い樹林帯の中をただひたすら登っていく。二ノ塔に着くと、なだらかな丘が目の前に広がっている。三ノ塔である。いったん下がるのが精神的につらい。時々現れる丸太の階段を登っていくと避難小屋の立つ三ノ塔だ。あたりはすっかりガスに覆われ視界はまったくない。
 ガスは左から右にゆっくりと山をなめるように流れている。時々吹く風がとても冷たく気持ちがいい。アザミ畑では花はすっかり終わっており、緑色に変わっているのも新鮮だ。行者ガ岳を過ぎると二箇所のクサリ場がある。二つ目がちょっと手ごわいが恐怖を感じるほどではない。
 新大日茶屋と書かれた緑の建物が現れる。かなり傷んでいる小屋に最近ペンキを塗ったように思われたが、もちろん今は営業していない。最盛期の頃はどんなだろうかと想像してしまうが、イメージがわかない。次に現れる木ノ又小屋はしっかりしたきれいな小屋である。しかし、人の気配は無い。花の無い季節に、マルバタケフキが霧の中に群落を作っている。鹿が食べないので残っているらしい。
 塔ノ岳手前のガレ場は相当きつく、息もたえだえ足をもつれさせながらたどり着く。見覚えのある木材を並べたような頂上部には3,4人の登山客が休んでいた。最初の予定では丹沢岳に行ってしまおうと思っていたが、このガスの中を無理して行っても何も見えないのではあまり意味が無いと考え、時間は早かったが「尊仏山荘」にチェックインした。    
 時間をつぶすのが大変だと思っていたが、本棚にあった「登頂あと300」という本が面白く、4時間ほどかけて一気に読んでしまった。随分前の本ではあるが、アイガー北壁に登りパートナー死んでしまうと言う実話である。グリンデルワルトの知っているホテルや景色が出てくるので余計に興味があった。時々窓を覗くと、スーッとガスが晴れて明日登る丹沢山への稜線が見えている。
       2日目  平成25年8月23日(金) 晴れのち曇り

  塔ノ岳(6:15)→日高(6:45)→竜ガ馬場(7:00)→丹沢山
  (7:25〜40)→竜ガ馬場(8:00)→日高(8:15)→塔ノ岳(8:35)

  塔ノ岳(8:50)→新大日ノ頭(9:25)→行者ガ岳(10:00)→鳥尾山
  (10:20)→三ノ塔(10:55〜11:00)→二ノ塔(11:15)→
  ヤビツ峠登山口(11:35)

 それほどはっきりはしなかったが、ご来光を見ることができた。富士山も顔を出し、昨日の白い世界とは大違いだ。雲の間の青空には白い月が出ている。山荘でサブザックを貸してもらい丹沢山までのピストンをした。日高(ひったか)竜ガ馬場(ばんば)と少しの登りはあるが、富士山を右手に、丹沢山を正面に見ながらの縦走路はとても気持ちがいい。
 芝生のように見えた竜ガ馬場の緑は笹原であった。それにしても鹿の防護柵の内と外では随分植生が違う。両方が笹の場合は背の高さがまったく違うし、柵を境に笹と他の種類の植物がはっきり分かれている所もある。それ程鹿の被害は大きいということか。
 ソーラーパネルが何枚も出てくると週末営業の「みやま山荘」が建つ丹沢山の頂上だ。山名の標識の後方には富士山があり、写真を撮るには絶好の場所である。誰もいないのでセルフタイマーで撮って塔ノ岳へと引き返す。こちら側から見ると、塔ノ岳はまさに塔のようにそびえ、てっぺんに「尊仏山荘」が鎮座している。
 少し休んで下山にかかる。この季節は花も無く、丹沢はあまりよくないと言われていたが、良く注意してみると3〜4種類の花は残っていて、かろうじてビデオの被写体におさまってくれた。
 三ノ塔の直前の急登はそうとう疲れたが、「ゆっくり確実」を念頭に無事下山することができた。帰り、今度は滋賀と福井でゲリラ豪雨に遭遇した。