No.6            立 山(3015m)

              平成7年7月30日(日)〜31日(月)  晴れ

 1日目 室堂(12:30) → 室堂山(13:30〜14:00)→ 浄土山(14:30) 
      →  竜王岳(15:00) → 一の越山荘
 2日目 一の越山荘(7:05) → 雄山(7:45〜8:00)→ 大汝山(8:30〜40) 
      →  大汝休憩所(8:50〜9:00)
 → 富士の折立(9:05〜20) → 
      真砂岳(9:55〜10:10) → 別山(11:00〜05) → 別山乗越
      (11:20〜30) → 雷鳥沢(12:45〜55) → 室堂(13:50)

 室堂に立つと、空気から景色から何もかもが下と違ってすばらしく見える。しかし、そこは下界のように人でごった返していた。みくりが池を見ながら昼食。足を縄から少し出していたら、さっそく監視委員に注意されてしまった。
 人の多い一の越山荘への道を避けて室堂山に向かう。幅の狭い雪渓で数人がスキーをしていた。どうしても周りの景色とアンバランスで、自然の中にいながらなぜか人口スキー場で滑っているように見えた。しばらくすると、今度は雷鳥とご対面。人を見てもあまり逃げようとしない。生徒達は雪がうれしいらしく、雪渓を見ると道をはずれて雪の上を歩きたがった。
 浄土山までの登りが少しきつかった。下りてくる団体も多い。頂上からは槍ヶ岳が意外に大きく見えた。雄山はその名の通り雄大で、圧倒的な迫力で迫っていた。
 竜王岳から眼下に緑の台地が広がっていた。五色が原というその名前もいい。赤い屋根の山小屋が真ん中に見えて、とても魅力的に見えた。「今度はあそこを歩きたい」密かにそう思った。
 一の越山荘はすてきな山小屋に生まれ変わっていた。われわれだけで一部屋もらえたのでトランプやウノをしたりしてリラックスして過ごせた。
 翌早朝、白いガスの中を歩き始める。風が強いので細かい砂が舞い上がって、コンタクト族には最悪のコンディションだった。しばらくすると、円い虹の中に自分の姿が映し出される「ブロッケン現象」が見られた。みんなから大歓声が上がったのは言うまでもない。
 いきなりの急登だったので、なかなか体がいうことをきかなかったが、間もなく頂上に着き、同時に青空も見えてきた。室堂からも見えていた建物は雄山神社の社務所だった。右手の少し高くなった所が頂上だが、お金がいるのでやめにした。頂上では神主が祝詞をあげていた。
 立山最高峰の大汝山から雄山は少し下に見え、神社の建物が岩にへばりついていた。東には後立山連峰、
その下に黒部湖が見える。 時々現れる雪渓に乗ると、生徒たちは童心に帰り、雪投げをしてはキャーキャー騒いでいた。大汝山からはめっきり人も少なくなり、時々大学の山岳部と思われる一団が大きなリュックを担いでゆっくり登ってくる。富士の折立の頂上で休んでいる時ちょっともたせてもらったが、あまりの重さに持ち上げるのがやっとだった。
 別山からは剣岳が大きな岩の塊となって迫っていた。別山乗越に来るとその迫力はいやがうえにも増してくる。でも自分に手が゙出る山だとはその時は思いもしなかった。       
 そこからは一気の下り。テントの花が咲く雷鳥沢からの登り返しは疲れた足に相当きた。コンクリートの歩道はなぜか調子が出ず、生徒に追い越されてしまった時はさすがにショックだった。