富山の山      袴腰山1142m)  

平成26年9月27日(土) 晴れ

  峰越登山口(8:30)→袴腰小屋(8:40)→袴腰山(9:20〜30)→
  展望櫓(9:35〜45)→峰越登山口(10:20)

 
林道から見た台形の袴腰山
 袴腰山は付近にいればどこからでも特定できる、台形の山である。国道304号線の五箇山トンネルの入り口で右に折れ、細尾トンネルの入り口で再び右に折れ舗装されていない道に入る。あんなに離れていた山がどんどん近づいてくるが、不安になるほど長い林道だ。ようやく駐車場に着いたが、車は1台も無かった。全国的に快晴の土曜日であったが、紅葉には早く、中途半端な季節だからだろうか。
 今年は熊が多い、ということがちらりと頭に浮かんで一抹の不安を抱いて登り始める。昨夜来の雨で滑りやすかったが、すぐに袴腰小屋に着く。城端山岳会が建てたものらしいが、床張りの立派な避難小屋だ。そこから袴腰山の取り付きまでは左右に展望が開け、コース一の快適な尾根道だ。
 袴腰山の登りにかかると傾斜が増し、赤土が滑りやすい。水が流れている個所もあって足元が悪かったが、途中に「中腹休憩所」と書かれたベンチがあった。年号を見ると、今年設置されたようだ。なるほどそこに座れば、前方がぱっと開け絶好の展望台となっている。前方の山並みと左手の城端の町が一望できる。
 傾斜がゆるくなってきたので台形の上の部分に達したことがわかる。展望櫓への分岐を左に分けて最高地点まで行く。背の低い標識があるだけで、全く見晴らしのない頂上であった。セルフタイマーで写真を一枚とって、展望櫓に行く。びっくりするほど立派な展望台で、見たこともないような高さがあった。90度の梯子は上に行くに従い、僕でもビビるほどであった。しかし高い展望櫓のおかげで、360度の大展望を楽しむことができた。近くは三方山と猿ヶ山、遠くは大笠山に金剛堂山や白木峰、そして医王山などである。
 当初は三方山まで足を延ばす予定だったが、一人ぼっちの山に嫌気がさし、そこから引き返すことにした。途中のナナカマドの赤い実が印象的だった。下にはオタカラコウの黄色い花が目を楽しませてくれた。
 家に帰ると、御嶽山の爆発のニュースが流れていた。僕らも2週間前に登ったばかりだったので他人ごとではなかった。

      石川・富山