女体山より男体山を見る
息子の下宿を訪問したついでに登った。6時30分の電車に乗ったのに坂戸、池袋、取手、土浦、筑波駅と5回乗り換えて、筑波神社に着いたのは11時近くだった。バスから見た双耳峰は若狭の青葉山を思い出させた。
帰りのバスをチェックして、さっそく登り始める。時間が決まっているとなんとなく気がせくものである。おまけに登山道がケーブルカーの線路に沿っていて、いとも簡単に追い抜かれたりすると、ガクッと力が抜けてしまう。
男女川源流では子供たちがおいしそうに水を飲んでいた。ほんの少量の流れではコップが無いと飲む事は出来ず、恨めしく通り過ぎるよりほかは無かった。
御幸ケ原に出ると売店が並んでおり、何となく興ざめである。おまけに、今はやりの「だんご三兄弟」の歌が流れていてメロディーが頭にこびりつき、しらずしらず口からついて出て困った。
まずは左手の男体山を目指したが、イザナギノミコトを祭る祠は修理中であった。相対する女体山には三角点があり、眼下には雄大な関東平野が望めた。足元にはゴルフ場が川のように蛇行している。
帰りは元の道を戻らず、そのまま奇岩の多いつつじケ丘への道を下る。屏風岩、北斗岩、母ノ胎内潜りといった奇岩が次々と現れ、今にも落ちそうな大岩にさすがの弁慶も七回行きつ戻りつしたという弁慶七戻石まで来るとすぐ弁慶茶屋である。ここでは店で何かを買わないと休ませてもらえず、若いカップルが持ってきたお菓子を食べようとして店のおばさんに叱られていた。確かにここまで物を運ぶのは大変だろうが、ちょっとやりすぎのように感じた。
時間が気になり昼食もしないで下山したが、予定よりずっと早く筑波神社に戻ることができたので、ゆったりとした気分で山芋ソバの昼食とした。
|