福井学事業「岡保を知ろう会」
岡保をもっと知ろう!
合島・荒木別所探訪 報告
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『令和4年11月6日(日)の午前中、良い天気に恵まれ、岡保をもっと知ろう!第8弾「合島・荒木別所探訪」を実施しました。
2町内にわたる探訪であるため駆け足になってしまいましたが、実際に現地に行き、町内アドバイザーの方々から詳しい説明を聞くことができて、今回も参加者から、地元なのに知らなかった、大変驚いた、参加して良かった等の感想をいただきました。詳しくは写真と説明をご覧下さい。』(「岡保を知ろう会」代表 松井富美恵)
合島町集落センターの前に集合。松井代表と合島町自治会長の挨拶をいただいた後、早速探訪開始。
町内アドバイザーの大嶋氏の案内で合島町を探訪、合島の由来などについてお話を伺った。
神明神社
合島の神社を調べると、天満神社(荒木町)、白山神社、神明神社という3つの神社が出てくる。もともと荒木から分かれたこの神明神社を昔は白山神社ともきいていたというお話があった。昭和52年に神社は建て替えられたという。
合島町集落センター
集落センターの2階に現在でも使用しているふれ太鼓がある。嘉永年間の太鼓だということであるが、燻されて黒くなってしまったので塗り直したため文字は消えてしまっている。皮は張り替えたという。練習用の太鼓なども置かれていた。
福井県警察学校
探訪の日は日曜日で警察学校は休みだが、副校長の本塚広之警部が対応して下さった。最初に警察学校の概要について説明を受け、その後、学校内や寮を案内していただいた。
学校内と寮を見学後、外に出て模擬交番の説明を受ける。令和2年度に新しく作られたもので、実際の交番と同じ作りになっていて、交番勤務の訓練の他、交番襲撃に対する訓練なども行っている。そばには殉職者の慰霊碑が建っており、もともと護国神社におかれていたものをこちらに移転建立したという。
大変丁寧に説明していただき、一同感謝。松井代表のお礼の言葉で見学終了となった。
荒木別所町ふれあい会館
岡保を知ろう会のスタッフでもあり、今年の荒木別所自治会長でもある藤井氏に、警察学校の誘致にあたってのお話や、荒木別所の由来、分村問題、ふれあい会館について、などなど説明していただいた。
壁にずらっとかかっているのは、機械組合、生産機械組合、農事組合法人と、50年近く先進的な取り組みをしてきたA・B・Fの賞状。
東尋坊生誕の地?
東尋坊が荒木別所の出であると記録に残っている。ただ、荒木別所のどこだったのかについては記録は一切に残っていない。荒木別所の中心部にある比較的古い家ということで、この家かもしれないともいわれているらしい。
荒木別所の水路
荒木別所には5本の水路があって、時期によっては水量も豊富だけれど、この日は少ない。松井代表の子どもの頃は川幅が4倍くらいあり魚もいっぱいいて魚つかみをして遊んでいた、こんなにきれいではなく草ぼうぼうの川だった。
この川はずっと東の方に続いていて、上(かみ)の方はもっと川幅が広く、子どもたちが泳ぐ場所であったという。アブが多く、アブとの戦いで刺されることもあったが、大変楽しかったという。
澤恵山専通寺
専通寺に到着。住職の藤井秀真氏に説明していただく。
このお寺は2年ほど前に全部修繕したが、その時に上の梁を見てみたら、寄進してもらった人の名前が書かれていて、岡保中の人から木を寄進してもらって建てたことがわかったという。
このお寺は1948年の福井地震の時につぶれている。お寺を建てるのは大変費用が掛かるため、村の人で倒れたお寺を引き起こしたと聞いている。住職はまだ生まれていないが・・・という話の途中で、参加者から、「大きな杉の木が2本あって、そこに引っかかったんだ」という貴重な証言を聞くことができた。建具の入っている柱を見ると、下に行くほど広くなっている。お寺自体が傾いている証拠だという。
白山神社
専通寺の東隣に白山神社がある。東尋坊とも関りがある平泉寺とのつながりで白山神社というのが荒木別所にできたのではないかという。
荒木別所では毎年1月1日朝6時半に専通寺に町内総出で集まり、ごえんさんのおつとめと自治会長さんのあいさつをいただく。その後、白山神社に初詣をする。荒木別所の伝統的な行事だということだ。
しじみの生息地
白山神社の北の向かい、今はU字溝になってしまっているが、ここが昔はしじみの生息地であって、みんなでしじみを採ったという。
荒木別所を流れる他の川よりも広くて深くて流れも速く、ウグイもたくさんいたが、子どもが川の中に入って魚を取るには怖い場所だったらしい。
アンケート・東尋坊伝説鑑賞
ふれあい会館に戻り、アンケートを書いていただく間に、東尋坊伝説のブルーレイを流す。これは藤井氏が東尋坊について調査中に入手されたもの。冒頭に「当仁坊は元の名は次郎市といい、荒井別所の生まれだった。」というナレーションが入る。東尋坊伝説は諸説あるが、こちらの作品は福井県の民話をベースとしていて、善い当仁坊の伝説であった。
東尋坊伝説ブルーレイ
坂井市三国町加戸の真宗高田派「本流院」が製作、秦顕乗(はたけんじょう)前住職が「きりえ」を担当されたもの。