チャレンジ9 ダンゴムシのにせ物?
ダンゴムシ、呼び方はいろいろあるようですが知らない人はいないというくらい有名な虫?ですよね。成虫は2月から11月頃植木鉢や石、材木などの湿った場所にいます。ところが、先日子供の夏休みの宿題の自由研究にダンゴムシを使おうとして、家の庭や近くの公園を探してみたのですが全く見つかりません。そこで知人からもらったのですが、どうも様子がおかしいのです。
何がおかしいかというと・・・突っついたり脅かしたりするとすぐに丸くなるのがダンゴムシ、のはず。でもこいつは全然丸くならない。うーむ、さてはダンゴムシのにせ物か?
ということで調べてみることに。
Step1 : どんな虫?
体長は約14mm、足は7対で左右合わせて14本。体は固い甲羅で覆われています。甲羅の数は全部で14節。頭が1節、胸が2〜8節、腹が9〜13節、尾が14節。それぞれが離れていて危険なときは球状に丸くなります。暑い夏や乾燥する冬にも落ち葉や石の下でじっと丸くなっています。これは体の水分が蒸発するのを防ぐためです。非常に乾燥に弱い。
学名は「アルマジリジウム」といい、小さなアルマジロのような虫の意。固い甲羅に覆われたアルマジロと同じような身の守り方をすることからそういわれたようです。また、昔から日本にいたように思われがちですが、実はもともとユーラシア大陸が原産で明治時代に他のものといっしょに運ばれて来たと思われます。現在ではほぼ全国に生息しています。

Step2 : 仲間は?
一般的にダンゴムシと言えば、「オカダンゴムシ」を指すが、その仲間にはコシビロダンゴムシ、ハナダカダンゴムシ、ハマダンゴムシなどが知られています。森林や砂浜などに住んでいます。上の図がオカダンゴムシ、下がハマダンゴムシです。
ダンゴムシはエビやカニと同じ甲殻類で、その中の等脚類に属す。等脚類の多くは海にいて、海底を歩きながら泥の中の有機物や海草を食べています。おそらくダンゴムシの祖先は、大昔に海から陸へ上がり進化を重ね呼吸できる体に変わってきたのでしょう。しかし、今でも乾燥には弱く水分が必要なのはその名残かもしれません。
Step3 : 赤ちゃんは?
ダンゴムシは交尾後3週間もするとメスの腹の下に育房(いくぼう)と呼ばれる保育室ができます。分泌液で乾燥から守り持ち歩く。その中で卵からかえった幼体は皮膚が薄く柔らかいので、しばらくは脱皮を繰り返し大きくなります。外骨格が硬くなると育房の袋が破れ薄黄色をした子供が現れます。
ダンゴムシは大人になってからも脱皮するのですが、前半分と後ろ半分を別々に脱皮します。全部終わるのに1週間から10日位かかります。ですから半分だけ白く残っている白黒のダンゴムシを見かけることもあるかもしれませんね。また、脱皮した皮は全部食べてしまいます。何ときれい好き、いや経済的なのかな?
Step4 :問題のにせ物は?
さて問題の丸くならないダンゴムシ? の正体は。
これはどうやら「ワラジムシ」のようです。右図がそうなんですが、そっくりですよね。体長10mm前後で土色から黒褐色、湿ったところが好きで同じようなところに住んでいます。ただダンゴムシが落ち葉や植物を食べるのに対し、ワラジムシは雑食性で落ち葉や草の根はもちろん虫の死骸や残飯なども食べます。そして丸くなれません。どうもダンゴムシのように身を守る術がないようです。ただ独特の匂いを出し仲間に知らせる能力はあるそうです。
やっとこれで悩みが解決しました。どうやらもらってきた丸くならないダンゴムシはこのワラジムシだったようです。ところで外国には体長数センチもある巨大ダンゴムシがいるそうです。ただしこれは本当はダンゴムシではなくタマヤスデの仲間のようですが、丸くなるところなどはダンゴムシそっくり。こんなのが家の前を歩いていたらびっくりですね。ボーリングの玉みたい?