URkiSh RhyThmS
gathering |
Urkish Rhythms
SC-8820 MIDI Version
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タイトル | ウルクの舞(ウルキッシュ・リズム ―ギャザリング―) |
ファイル名 /バージョン | SMF:urkish-g.mid/ver.1
MP3:urkish-g.mp3/ver.1
| 作品ナンバー | No.4 |
ジャンル | エスニック・ワールド系 |
曲長 | 9'49" |
制作年月 | 2003年11月 |
バージョン | バージョン1 |
推奨音源 | SC-88Pro以上 |
製作音源 | Roland SC-8820 |
備考 | インサーションエフェクト(Reverb)使用 |
主な楽器構成 | エスニックドラム・ピアノ・ピチカートストリングス・リード・パイプ・ギター他 |
主な曲構成 | 「雨」⇒追加1⇒「風」⇒追加2 |
10分にも及ぶ大作です。
Urkとは、5500年ほど前から1000年に及びオリエントのメソポタミア地方(現在のイラク)にあったシュメール都市国家群の1つです。
エスニック楽器を多用し、エキゾチックに仕上げました。
構成は「オリエントの夜明け」とほとんど同じです。
「雨」と「風」の2つの主題で構成され、その間に「People」、ラストに「A Long Time Ago」という短いフレーズが入ります。
斬新さの中に、どことなく懐かしい感じもするメロディ。(?)
まわりの軽やかなリズムに対して、主題のリードは哀愁系のメロディだと思いませんか?
ついでに、シュメール都市国家について解説しておきます。
シュメール人都市国家は、前3500年ごろ、
ティグリス川とユーフラテス川に挟まれたメソポタミア地域(現在のイラク周辺)に発生しました。
主なものとしては、
ウル(ユーフラテス河口)・ウルク(ユーフラテス上流)・ラガシュ(当時のペルシャ湾沿岸)などが挙げられます。
これらの都市を築いたシュメール人は、未だ民族系統が分かっていません。
彼らは優れた灌漑技術と建築技術を持ち、神殿を中心とした都市、城壁、貯水池、広大な農地を建設しました。
灌漑と貿易で栄えたシュメール都市国家では、ビールを飲んだりゲームをしたりとゆとりある生活が営まれ、
同時に六十進法、太陰暦や1週7日制、また世界最古の物語とされる「ギルガメシュ叙事詩」などの文化も生まれました
また、ジッグラト(聖塔)と呼ばれる巨大な建築物も、このから建造され始め、後の古バビロニアなどにも受け継がれていきました。
『ギルガメシュ叙事詩』とは、ウルクの王ギルガメシュとその親友エンキドゥの冒険物語で、
後に『旧約聖書』の「ノアの洪水伝説」の原型となったと言われる洪水物語なども含まれています。
ジッグラトは、数段の層を持つレンガ製の建物です。
建造目的は、祭壇や天体観測施設、王墓と諸説ありますが、ピラミッド同様未だよく分かっていません。
栄華を誇ったシュメール都市国家でしたが、前24世紀ごろセム系アッカド人によって征服されます。
メソポタミア最初の統一国家でしたが、前22世紀に滅亡。
その後、シュメール都市国家はウル第3王朝を中心に再び繁栄しますが、これが最後の繁栄となりました。
前2000年ごろ、諸都市は次々と滅亡していきました。
その原因は不明ですが、繰り返された灌漑により土壌の塩分が蓄積されて作物が育たなくなった、という説が有力視されています。
もしそうなら、灌漑によって生まれ、栄華を誇ったシュメール都市国家は、皮肉なことに灌漑そのもので滅びていったことになります。
シュメールが衰退した後、ハンムラビ王で有名な古バビロニア王国がメソポタミアを統一しました。
久々の雨が上がり、神の恵みに祈りと踊りを捧げるウルクの人々
白く光る月の下、日の昇る地に風のリズムが響く
※久々の雨)オリエントには今も昔も雨があまり降らない
※神)シュメール人都市国家は巨大な神殿を中心としていた
※踊り)やたらとヒラヒラの多い衣装を着た踊り子のイメージ
※ウルクの人々)灌漑農業と貿易によりシュメール諸都市はとても豊かで、ビールを飲んだりゲームをしたりと結構なゆとりがあったとか
※日の昇る地)オリエントとはラテン語でこういう意味
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Rain has gone. Then, the people gather, and their rhythms start to echo in the wind.
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