製作に必要な工具 (主に使用されるもの)

ダクト製作時に良く利用される工具を紹介します。
ただし、現在主流となっている自動直管ラインや自動プラズマ切断機を使用する場合には、
墨つぼ〜影たがね”はほとんど必要とされません。
この場合、旧来から受け継がれている”手作業による板取(製図)/切断”の際には必要な
工具であるとお考え下さい。
※左側から順番に (名前は各地方によって異なる場合があります)

墨つぼ:
内部に糸が巻き込んであり、糸を引き出す際に墨が染み込んだスポンジ(又は綿)の中を通過する事で糸に墨が付着。
その糸を板の直上でピンと張り、はじく事で真っ直ぐな線を引く為の物。

墨さし:
先端部に墨を付けて板に線を引くための物。
墨つぼとセットで使用する。

けがき針:
墨さし同様に線を引く物。
墨さしとは違い、鉄板の表面を傷つけて(≒削って)線を描く。
型板を使って同じ形状の物を複数作る時に良く使用される。

さしがね:
L型の定規。
単に垂線を描くためのものではなく、使い方次第で様々な線を書く事が出来る。
ダクトでは、尺貫法ではなくメートル法のさしがねを使用する。

コンパス:
製図用具と同じく、円/円弧を描くためのもので、
けがき針同様、鉄板の表面を傷つけて(≒削って)線を描く。
長さが10〜50cmほどの物を使用する。
※左側から順番に (名前は各地方によって異なる場合があります)

直刃:
鉄板を真っ直ぐに切断する為に使用されるはさみ。
画像の直刃は長さ50cmの物で、厚さ1.2oの鉄板を切断する事が可能。
ただ、使用する人の熟練度/握力により切断能力は異なる事もある。

やなぎ刃:
刃の部分が曲がっているはさみ。
主に鉄板を丸い形に切断する時に使用される。

かたな刃
”刃”という文字がついていますが、切断に使用するのもではありません。
鉄板の端部を180度折り曲げる際に使用されるものです。

影たがね:
鉄板を少しだけ折り曲げる(影を入れる)時に使用します。
※左側から順番に (名前は各地方によって異なる場合があります)

ハンマー(かなづち):
はぜ折/はぜ組みや、フランジの取付の際に必要。
これが無ければダクトを製作する事は困難となる。
料理で例えれば、”包丁”に当てはまるのかも。

つかみばし:
鉄板の端部を折り曲げる為の物。
先端の幅が3〜8cmほどしかないので、部分的な鉄板の折り曲げに使用される。

はぜ起こし:
主にピッツバーグはぜの組立時に使用される。
ダブル側(female side)のシングル側(male side)の板が挿入される部分を広げてはぜ組みを容易にする為に必要。
他に、機械を使用しないで鉄板を切り開く時にも使われる。

あて板:
人力でリベットのかしめを行う際に必要
また、鉄板が凹んだ場合の矯正でも使用される。

レール:
ピッツバーグはぜの成型やアングルフランジの折り曲げ部をつぶす為に使用される。
別に、木製の角材(拍子木)が使用される事もある。