第8話【ライオンvsハイエナ朝食バトル】
トントン・Good morning。
そうです、この辺のロッジには、部屋に電話がないのです。
一風変わったモーニングトントン。
そのころには、早起きごろーさんは、すでに準備OK。
まだ日が昇る前に、ゲートまで....。
”朝焼けとキリマンジャロ”これが目的だったのです。
昨日の夕焼けを見たときに、”朝焼けも見なくちゃ”、と思いつき。
大地から昇る太陽、うっすらと明るくなり、
キリマンジャロが姿を現す。
頂の雪(氷河)が青から白、そして赤へ、それから白へと、
ゆっくりと色を変えていく。
朝の冷たい空気が、心まで洗ってくれそうで...。
この大地に立ってる、自分が居る(生きてる)ことに、感謝し、
そして、神々が宿るこの地球に”ありがとう”。
そんな中、このサバンナでも、今日と言う日が、すでに始まっているのです。
* * * * * * * * * * * * * * * * *
6:30にロッジをスタート。
車に乗り込み、いざ出発。
サバンナに出ると、そこにはもうシマウマやヌー達が、
朝食タイムになっていました。
しばらく行くと、ヨーロッパ系の人の車が、停車して何かを見ている。
『ライオンだ!』それもハンティングの後らしく、ファミリーで食事中。
”すごい”です。顔面を血で真っ赤に染めて....。
かなり怖いです。もちろん、近くにはよれないので、遠くからウォチング。
ほんとに面白かったのは、この後だったのです。
ライオンが食事中でも、遠くにハイエナ,ジャッカル,ハゲタカが、
食事の、おこぼれをもらおうと、待っているのです。
ライオンが食事終了。
すぐに待ってた、掃除やさん達が、襲いかかる。
しかし、体の大きいハイエナが、ジャッカル,ハゲタカを寄せ付けません。
異様な声を出し、相手をけん制しながら、食事を始めました。
すると、何を考えてるのか、さっきのライオンが、
茂みから出てきて、ハイエナ達を威嚇しました。
さすがに、相手がライオンだと、さっと身を引くハイエナ達。
しかし、ライオンはお腹がいっぱいなので、食事をせずに、
すぐにまた茂みの中に。
またハイエナ達が、あっと言う間に群がる。
そのころには、3,4頭だったハイエナも、十数頭になっていて、
ハイエナ同士のバトルも、熾烈になっていました。
また、さっきのライオン登場。ハイエナ達が身を引く。
しかし、食事はせず...。
どうもこのライオン、若い雄で、自分の食べてた、獲物をハイエナ達が、
食べているのが、気に入らないのか?
それとも、ハイエナ達を威嚇して遊んでいるのか?
ハイエナ達を追い払うと、すぐ茂みに戻ってします。
これを二度三度と繰り返すと、さすがのハイエナも、
『いい加減にしろよ、ライオンさんよ!』とばかり、
頭を下げて、姿勢を低くして、ライオンをにらみつける。
十数頭で群をつくり、ライオンを威嚇し始めました。
しかし、さすがライオン一歩も引かず、大きな声で威嚇しました。
”ガオー!”
明らかに、ライオンも戦闘態勢をとって、今にも飛び付きそうな感じで、
”ピリピリ”感が、伝わってきます。
*ライオンvsハイエナ*こんな瞬間が見られるとは思いもせず、
心臓ドキドキで、興奮して、これからどうなるの?
王者ライオン1頭に、十数頭のハイエナ。
ライオン”ガオー”と威嚇。
ハイエナ甲高い声で威嚇。
度胸を決めたのか、ハイエナ達が、獲物を離れて、
ライオンの方へ前進。
ライオンとの距離が縮まる。
素人目には、ライオンピンチ。どうなるの?
不安と恐怖そして好奇心。頭の中はパニックです。
一段と大きな声で、ライオンが”ガオー”今までとは明らかに違う、
”大きなガオー”でした。
でもハイエナは下がりません。それどころか、じり足で前に出る。
”やばい!”
そんな感じの時、
一瞬でした。いつの間にか近くに潜んでいた2頭のライオンが、
すごい勢いで、ハイエナの群に突進!
まさに、蜘蛛の子を散らすと言う言葉がピッタリの状況で、
ハイエナ達が、ちりぢりになってしまいました。
”すごい!”この言葉しか出てきません。
もう一つ、ライオンはやっぱり王者だ!
3頭とも、若い雄で、やはり遊んでいたのか?
・ジョージさんの解説・
目の前の出来事に夢中で、考えてなかったけど、
近くの茂みに、ライオンファミリーがいて、
この3頭の他にも、大きな雌ライオンが、数頭寝ていたみたいです。
このバトル、初めからライオンの勝利だったみたいです。
しかし、音もたてずに忍びより、そこから前に出るスピード。
ハイエナとの緊迫した駆け引き。
まるで映画を見ている様でした。
また、こんなバトルは、めったに見られないとの事です。
次にハイエナ達が集まった時には、もうライオンは出てきませんでした。
(すぐそこにいるのに、知らん顔)
今日はここまで!
次回
第9話【森の中の動物達】
お楽しみに。
”ごろーさん”