KenYaoの週刊スクラップ



週刊スクラップ(1999年冬版)

新聞などの報道から、生命・宇宙に関する記事の気まぐれスクラップです。


◆1999/3/28版

  • タウニュートリノ確認
    名古屋大理学部の丹羽公雄教授らのチームが、米国の大型加速器の実験でタウニュートリノの反応をとらえることに初めて成功し、29日広島大で開かれる日本物理学会で発表する。
    素粒子のうちタウニュートリノは、岐阜県神岡町「スーパーカミオカンデ」の観測で昨年質量のあることが発表された素粒子ニュートリノの一種で、唯一存在が実験で直接確認されていないかった。タウニュートリノは1970年代後半に存在が予想されていたが、反応に絡む寿命が極めて短く検出が難しかった。丹羽教授らの国際チームは、1997年米国フェルミ研究所の大型加速器デバトロンでつくり出したタウニュートリノの反応を、原子核乾板という特殊な写真フイルムを使った独自の技術で解析した。(福井新聞3/28)

  • 天の川上方に巨大分子雲
    名古屋大理学部の福井康雄教授と大西利和研究員らは、南米チリに設置した電波望遠鏡を使った観測で、南天竜骨座の一角に超新星爆発の名残とみられる巨大な分子雲を発見した。星誕生の解明につながる成果として、26日の天文学会で発表される。
    この巨大な分子雲の複合体は天の川銀河系面の上方に最大約1500光年まで広がり、その中で新星が次々と誕生しているという。福井教授は「銀河系のこの領域には、ガスと星が集中しており、巨大な分子雲と何か関係があるかもしれない。巨大な分子雲によって、連鎖的な星形成が銀河スケールで起こる可能性が示された」と主張してる。(福井新聞3/24)

  • 月誕生のシミュレーション
    東大大学院総合文化研究科の小久保英一郎研究員らは「46億年前の誕生直後の地球に火星ほどの大きさの天体が衝突して約一ヶ月で月が生まれた様子」をシミュレーション計算で示し、27日京都大学で開かれる天文学会で発表する。

小久保さんらは、ジャイヤントインパクトではじき飛ばされた(大小さまざまの約1万個と仮定して)岩石粒子間に働く重力を、独自開発のコンピューターGRAPEで計算した。岩石粒子は地球の周りに円盤状に広がり、徐々に渦巻きを作る。破片は合体を繰り返し大きさを増し、破片総質量の半分にまで成長した月1個が、約1ヶ月で出来ることがわかった。誕生直後の月は、現在の距離の約1/16で、月は地球との潮汐作用でだんだん離れていったという。(福井新聞3/22)

◆1999/3/21版

◆1999/3/14版

◆1999/3/07版

◆1999/2/28版

◆1999/2/21版

◆1999/2/14版

◆1999/2/7版

◆1999/1/31版

◆1999/1/24版

◆1999/1/17版

◆1999/1/10版

◆1999/1/3版


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