田ノ頭町
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田ノ頭町 - 五ケ村をうるおした溜池(枡溜)
田ノ頭集落の南東の山あいに広さ約1万300平方メートルほどの溜池があります。小幡・中山・石畠・領家(りょうけ)・深坂の五ケ村の田畑のかんがい用水として作られました。しかし、この1つの溜池の水を五ケ村合わせて120町歩の田んぼに引くのですから長年水争いが絶えませんでした。
各村に分ける水の分量や給水時間の割り当てなどして公平に水を配る工夫をしましたが、上流の地区ではあぜに穴をあけて、水を盗むことが時々おこなわれたそうです。そのため各地区では、24時間水番人を置いて水が、ほかへ漏れないよう監視したそうです。
現在では、土地改良が進み、九頭竜川からの揚水設備も完備し、ほとんど溜池の利用価値もなくなってしまいました。わずかに、田ノ頭・石畠・中山の一部の田だけが利用するだけになり、水争いの話など、昔ばなしになってしまいました。