「はーい質問」
ネスが元気よく手を上げる。
「なに?」
「なんでみんな防寒対策ばっちりなの?」
ネスは半そで半ズボンだが、リンクは毛皮のコートを着ており、カービィはアイスをコピーしており、フォックスは狐でクッ
パは亀で。
「狐ってなんか関係あるのか?」
「亀の方がわからんぞ」
外野が五月蝿い。
「もうだめだ・・・・・」
ネスがたおれる。もう虫の息だ。カービィとヤングリンクがかけよる。
「ネスーーーーーー!!」
「寝るなー!死ぬぞー!」
「ああ。お花畑がみえる・・・・・」
「ネスやばいよ!なんかみえてるよ!」
「川の向こうで綺麗なおねえさんがおいでおいでしてる・・・・・・・」
「それ三途の川だよ!もどってこい!」
このときのネスの表情を一言であらわすと「悦」である。ヤングリンクがネスの肩をつかみゆらす。
「ふんっ」
クッパが指を一振りする。すると指から黄色い光がとびだしネスの体をつつむ。するとネスの体に力がもどってくる。そ
れにどことなくあたたかい。
「それでしばらくはもつだろ」

ネスが復活し、一行は歩き始める。
「ところで温泉てどこ?」
「何も知らずにいったのか?ところどころ目印があるからそれを目指せ」
「ねぇーー。なんかあるよ」
先をいくヤングリンクが言った。そこには 温泉↑ の文字がある看板があった。一同が上を向く。そこにはリフトのよう
なものが上下している。
「重力完全無視だね」
「今にはじまった話じゃないだろ」
普通じゃない会話をしながら一行は山をのぼる。

3時間ほどしたころ。一行はたまたまみつけた洞窟で一休みしていた。吹雪が吹くなか雪に足をとられながらのぼった
のでもうくたくただ。
「どれぐらいのぼったんだ?」
「さあ。でも半分ぐらいはいったんじゃない?」
「吹雪が弱まった。いくぞ」
クッパの声が響き渡る。疲れはとれていないが、ゆっくりもしてられない。
「いくか・・・・」
ここからは小さな崖が多くなってきた。雪が邪魔して思うように進めない。ただ体力だけが減っていく。途中2回ネスが
逝きかけた。しかし次第に吹雪きも収まり、リフトのようなものがあるところまでやってきた。
「最初はあんなところにいたんだね」
「あんまり下を見るな。怖気づいてもしらんぞ」
「どうやらリフトを渡っていくしかないな」
リフトは落ちてくださいとでも言わんばかりに動いている。
「こんなの楽勝!楽勝!」
Yリンクが軽やかなステップを踏んでリフトを渡っていく。フォックスが叫ぶ。
「おいっ!もっと落ち着いていけ」
「大丈夫。大じょ」
Yリンクが乗った足場が崩れた。Yリンクはまっさかさまに落ちていく。
「リンくんっ」
『死ぬ』Yリンクがそう思ったときだった。何かが自分の手を掴んだ。そして一気に上へあがる。見ると自分の手を掴ん
でいるのは、それほど歳の変わらないと思われる女の子だった。女の子は片手にYリンクを、もう一方の手はゴムのよ
うなものを掴んでいる。気付けば先ほど落ちた崖よりも高いところにいた。カービィ達の驚いた顔が見える。そしてゴム
の先端をもった男の子。
「ぶわっ」
雪の中に頭からつっこむ。そこへカービィ達が駆け寄ってくる。
「リンくん!大丈夫?」
「誰だか知らないけどありがとう」
「いいってことよ」
男の子が江戸っ子風にこたえた。特別な意味はない。
「君達何しにきたの?」
「ああ。温泉が出ないとかで原因を探しに来たんだ」
「なんだ。一緒じゃん」
「だったら一緒に行こうよ」
「僕はポポ」
青い服の男の子がいった。
「私はナナ」
赤い服の女の子がいった。
「ボクはカービィ」
「僕はネス」
「俺はリンク」
「俺はフォックス」
「我輩はクッパ」
「ぎゃーーーーーーーー!亀と狐が喋ってるーーーーーーーー!?」
出発までにしばらくかかったのは言うまでもない。

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