ひと

杉本 英夫氏
 脱サラでこの山あいの村に、幼児と奥さんとともに里帰りし、自然の中で林業に燃える人がいる。
 杉林の管理を始め、木炭生産、しいたけ、養蚕などに取り組む。一方、育苗(花の苗、水稲)や山菜づくりにも余念がない。また、木炭生産の副産物である木酢液に注目し、杉本さんちのもんさくえきとして商品化している。
 また彼は、県の林業士をはじめ、JA福井市青壮年部の副部長、福井市緑の少年団長や、地区のPTAなどで活躍してきた。豊かな自然を生かし、農業体験や自然との触れ合いができる「あぐりパークほんごう」を開設し、グリーンツーリズムに取り組んでいる。
 都会へ人々が流れる中で、山間地に住み、自然相手に生き生きと活躍する彼のもとへ、体験視察に訪れる人があとをたたない。
 〒910-3266 福井市足谷町2-20   杉本 英夫  (TEL 0776-83-0876)

 見直される木炭・竹炭

 かっては産業の花形であった木炭生産も、現在地区で1戸が生産しているのみである。
 従来の燃料としての利用をはじめ、近年の健康ブームにのり、炊飯用や、入浴剤、床下湿気とり、家庭内の臭い消し、水質浄化剤などの利用が増え、その活用が今見直されている。
  養蚕炭焼きの郷

 木酢液

 木炭生産の時に出来る副産物。
 炭を焼くときにその煙と共に発する蒸気を沈下させた液で独特の臭いを持つ。その効果は多岐にわたり、今全国で注目を集めている。
 自然に優しい殺虫剤や、土壌改良剤をはじめ健康用品として、アトピ−性皮膚炎や水虫治療薬として期待されている。
 これを「杉本さんちのもくさくさん」となずけ商品化している。

 養蚕  養蚕・炭焼きの郷

 かっては、繊維王国の福井県にあって、欠くことの出来なかった養蚕業。良質の生糸(絹糸)生産を目指したことは、過去のこととなってしまった。
 しかし、今なお本物の良さ、自然の良さを求めて、県内唯一の養蚕が行われている。年間2〜3回生産している。
 いまでは、貴重さもあって、視察や学校の教材としての活用も多い。

 いちじく  いちじくの郷

 平成12年福井市園芸センターの指導を受け、栽培を開始し、本郷いちじく生産組合を立ち上げ、特産化を目指している。出荷時期は、8月中旬から10月まで。
 また、完熟いちじくを皮のまま丸ごと使い、果実100%の手作りジャムを商品化し、福井市内のスーパー等で販売され、好評である。

 しいたけ

 くぬぎ材を利用したしいたけ栽培は、昔からこの地の特産として長い歴史を持つ。
 自家用はもちろん、商品として春秋の「生しいたけ」をはじめ、「乾燥しいたけ」の生産も多い。
 自然食品として、健康食品としての需要は多い。

 

 山菜

 本郷地区は、大半は山林で占められ、面積は3千ヘクタールに及ぶ。
 山林には、四季を通じて豊かな自然の恵みがある。
春は、ぜんまい、わらび、ふき、たらのめなど。
 夏から秋には数多くの木の実、やまいもなど。
 秋から冬には、きのこなど。数知れぬ山の幸がある。

  


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