くらしの漢方

          
 気 ま ぐ れ 日 誌 


2008年 2009年 2010年
1月 5日 永平寺・宮崎貫主逝去 1月 12日 今年最初の日記 1月 22日 今年もがんばります
2月 15日 薬膳リラックス茶 2月 14日 今年の講座 2月 22日 ゴロの良い日
3月 12日 花薬膳茶がテレビに 3月 27日 和田先生来福 3月 16日 再会
4月15日 後期高齢者医療制度 4月23日 福井県の家族時間 4月 20日 実務実習
5月25日 講座2つ終了 5月30日 食育講演会 5月 9日 漢方講演
6月25日 採血器具 6月 2日 改正薬事法 6月 16日 麦とろの日
7月26日 夏講座2つ終了 7月25日 食教育の講演
8月16日 北京オリンピック 8月24日 異業種の業務提携
9月23日 秋講座 9月27日 今年の友愛塾
10月15日 薬剤師の仕事 10月25日 友愛塾終了
11月9日 冬講座 12月1日 漢方薬がピンチ?!
12月26日 今年最後の日記 12月28日 今年最後の日記

2006年1月26日(木)
今年の抱負(食育!!)

今年初めての日記、いつものごとくご無沙汰してしまいました。
福井は先月(12月)より何十年かぶりの大雪続きで、毎日雪かき。
とても日記を書くところまで、いきつきませんでした。
あっというまに今年になってしまいました。
ここ一週間ばかりは、雪かき無しの生活。
去年から溜まったもろもろも整理し終わり、やっとここまで行き着きました。
今年平成18年度から、薬剤師養成教育は6年制となります。
6年後には、その教育を受けた薬剤師が誕生してくる。
私達4年制とは、どれくらいの差を持って出てくるのだろうか。
これからは、医師と同様専門分野を持つ薬剤師が必要だと言う意見もある。
プラスアルファの何かを身に付けることが、必要と言う人もいる。
そこでこの機会に薬剤師として、何をしていきたいのかを考えてみた。
調剤だけでは、なにか機械的で患者さんとのふれあいがもう少し欲しい。
漢方の相談を行っているが、お店にいらっしゃってくれる患者さんだけでは、限られている。
今福井(いや、政府も推進している)では、食育が必要だと取り上げられています。
私も、日々の正しい食事が、未病を生むことを患者さんにお話をしています。
では、正しいとはどういうことでしょうか。
「身土不二」「一物全体」であったり、その人に合った食品、控えたほうが良い食品があることなど。
栄養素とは違った、漢方側から見た食べ物、食事についていろんな人にお話していこうと思います。
私の知識なんて、微々たるものですが、もっといっぱい勉強をしていきたいです。
「くらしの漢方」でもコラムなどを使用してお話しようと思っています。
福井でも、多くの人にお話できる機会が持てるよう、今年は努力していきたいですね。
今年の抱負でした。

2006年2月9日(木)
東横イン

ライブドアや、耐震の事件について毎日ニュース等に取り上げられていますが、それについてあまり話しはしてこなかった。
今回東横インについては、日記に書かせてもらった。
私は出張には、結構東横インを使わせてもらっています。
理由としては、働いている人が女性ばかりで、支配人も女性であること。
夜帰ってきて、フロントが女性の方だとなんかホッとする。
そして、支配人は地元の女性を採用しているということで、ますます利用してあげたいなと思った。
どこのホテルも、働いている人はとても気さくで、優しいし、親切だし、一生懸命さがあり、とても気持ちよかった。
みんな明るく楽しく仕事をしているようにも思えた。
だけに今回の不正はとても残念である。
トップは男性だったことも初めて知ったが、トップがあのような考え方にもかかわらず、スタッフの仕事がこのような姿勢なのには驚いた。
と同時に、現場で働いているスタッフが気の毒になる。
いままで毎日こつこつと築いてきた信用や信頼が、崩れてしまうのはやるせない。
現場も認識していたかどうかはわからないが、嫌味を言う方もいらっしゃるでしょう。
横浜市の市長は、「泊まらなければ良い」と言ってらっしゃいましたが、またこれもどうかと考える。
私もこれから利用しようかどうか、少し迷っている次第です。
なぜ、このように思うかというと、実は私の実家もかつてビジネスホテルを経営(とても小さいのだが)していて、手伝っていた経験から、その苦労や大変さ、楽しさを知っているからです。
トップの方には、これからもいろいろあるでしょうが、現場で働いている従業員のことを良く考えて、発言していって欲しいなと思います。

2006年3月31日(金)
ネット薬局

とてもご無沙汰してしまった日記ですが、今日はもろもろなことも落ち着き、久しぶりに書いてみました。
ニュースでは、ネット薬局のことが話題になっていました。
ネット販売が認められている薬はある程度決められており、漢方薬は今のところOKである。
なぜ問題になっているかと言うと、このほど厚生省で医薬品を、3つにグループ分けしました。
1は、医薬品としてリスクが高い成分を含み対面販売を必要としています。
2は、リスクは低いが対面販売が原則です。
3は、日常生活に支障をきたしはしないが情報提供が望ましい商品。
このほどホームペ−ジで大衆薬を扱っているお店を調べたところ、1のグループの薬を販売しているお店が四分の一。
2のグループにあたっては約90パーセント。
漢方薬は2グループなのでこれには、当薬局も含まれていることでしょう。
ネット販売で認めている薬は、2と3のグループであるため扱っていけないことはない。
1のグループの薬を売っているところは規制されるべきであるが、それ以外のところの判断は微妙である。
大衆薬については規制緩和の方向にあり、一部コンビニや夜間の販売を認めています。
インターネット販売の「ネット薬局の会」では、ネット販売は対面販売に準ずるものであり積極的に容認し、消費者の利便性を高めるための重要な手段であると話している。
私もネット販売を始めて思うことですが、ネットで情報を求めている方は多く、問診やメールあるいは直接電話をいただく方もいらっしゃいます。
健康や病気の悩みを医者ではなく、ほかの方に聞きいてみたい。
医者に行く前に心配なのでちょっと聞きたい、良い医者に恵まれなく悩んでいる方。
あるいは西洋医学に戸惑いを感じている方、いろいろいらっしゃることがわかりました。
そのような方はどこでお話をすればよいのでしょうか。
ネット販売の目的にもよりますが、ただ売ればよいというお店さんもいらっしゃるでしょうが、私は相談場所を探していらっしゃる方の窓口の一つになればと思っています。
人それぞれ考え方はあるでしょうが、私の知識・経験が何人かの方のお役に立てればと思い立ち上げています。
販売分野は、私のお店の商品の紹介であり、もし何か試してみたいとお思いになられる方にとっての、最善の商品を取り上げているつもりです。
この先どのような方向になっていくかはわかりませんが、出来る範囲で出来る限りやって行きたいと思っています。
相談場所を探し巡っている人に、そしていっしょに考えていけるようこれからも努力していきたいと思います。

2006年6月21日(水)
いかに生きていくか

先週・今週と知り合いの死去が相次いでいます。
気候的にも季節の変わり目だったり、急死な方が多いのも、驚きと同時にやるせないものがあります。
お寺さんの言葉が印象にありました。
ご遺体が生きるという意味を教えてくださっています。
決して自分では生まれる・死ぬを自由に決められない、いつやってくるかわからない。
だからこそ今、生きているということを、生きる意味をあらためてメッセージとしてご遺体より学ばないといけないと。
今度「食」について講演をする予定ですが、食べ物・食事というのは、その人の生き方でもあります。
食事、食物の選択は自分で決められます。
何をどう食べるかは、「どう生きていくか、いかに生きていくか」ということにつながっていくと思います。
私も決して自慢できるような食生活をしてはいませんが、食べ物・食事はその人の人生、さらには寿命にも左右してきます。
一度きりの人生、過ごすのであれば、仕事や趣味、やりたいことを元気に長くやっていきたいものです。
それには体の基本、源となる食事を大切にして欲しいと思い、伝えていきたいと考えています。

2006年7月12日(水)
食物を食べるという考え方

先日9日に「食物について考えてみましょう」という講座を開き、第一回目(食物を食べるという考え方)でお話をしてきました。
入りとして、「食事と健康と生き方」について話をしました。
食事と健康、そこにはその人の生き方が表れてきます。
病気の裏には、食生活や生活習慣の悪い癖があります。
何の病気でも自分の今の生活を何一つ変えようとせず、薬・サプリメントだけで飲んで治そうと思ってもそれは無理です。
今までの悪い癖が引き起こしているからです。
どのようにくらしてきたか、どのような食事をしてきたか、どのような精神状態であったか、その結果体にどのような影響を与え続けてきたかと。
体を治し健康を取り戻すには、生き方を変えることが大切です。
頭を切り替えることです。
生き方が変われば、行動が変わります、食事を含めた生活も変わります。
そうすることで、体の状態も変わってきます。
つまり健康とは、生き方の問題なのです。
「どう生きていくか、いかに生きていくか」を考えていく一つに食事・食物の大切さを知ってもらい、それは1日1日の積み重ねであり、1食1食の積み重ねであることを。
老年期を健やかに迎えるためには、30・40・50代の生活・健康の考え方の良し悪しにかかってくると思います。
生活、健康には切っても切れない食事・食べ物についてこれから一緒に考えていきましょう、と言うような内容で始めました。
その後、「一物全体(全体食)」「身土不二」「以類補類」についての説明をしました。
こちらの方が私の専門分野で、みなさんもここら辺が一番盛り上がった感じでした。
以外と「以類補類」と言う言葉を、始めて聞いたと言う方がほとんどで、もっと浸透させていかなければと思いました。
と言うわけで今週の講座はこのように終了いたしました。
次回は2週間後で、少し余裕があるのですが、あっという間に過ぎてしまうので、少しずつ用意をしていかなければと思っています。

2006年8月8日(火)
薬膳飲料(酸梅湯)

福井県生涯学習センターで、7月9日より4回シリーズで「食物について考えてみましょう」と題して講座を開催しました。
1回目は「食べ物を食べるという考え方」
2回目は「食べ物の特性と食べ方」
3回目は「自分に合った食物と食べ方」
そして、最終回の8月6日には、薬膳飲料ということで「酸梅湯」を作っていただきました。
1回2時間という構成で、仕事をしながらの準備のため、この1ヵ月はちょっときつかったです。
今は終わってほっとしているところです。
一般の方にはちょっと難しいかったかなと思いながらの講座でしたが、回数を重ねるにつれて、知り合いの方を連れて来られるなど、少しは興味を持っていただけたかなと感じました。
来年も開催するかどうか迷っているところですが、今はゆっくりしたいです。
「酸梅湯」も飲みにくいとおっしゃるかなと思っていましたら、「私はこの味好きだわ」と言ってくださる方が多くて、やってよかったなと思いました。
福井にも、このような話に興味をもたれている方が、いらっしゃったのには嬉しかったです。
福井でお店を開いた理由の一つに、体や健康と食事・食物の関係の大切さを知って欲しかったからです。
都会ではこのようなお話をされる方は多くいらっしゃいます、福井でも広げたくて、やっと今年実現いたしました。
今回卒業された方が、さらに話しをしていってくれると良いのですが、ま、焦らずこつこつとこれからもやっていこうと思います。
最終回に作っていただいた、薬膳飲料「酸梅湯」をくらしの漢方にも載せました、よろしかったらどうぞ!!
夏バテ予防に最適です。
そこでのお話は、漢方話のコーナーで少しずつ載せていこうと思っています。

2006年9月5日(火)
漢方薬の保険診療の難しさ

ある診療所が、保険診療報酬支払基金(10割から窓口での患者負担分を差し引いた額をi医療機関に支払いする所)に、漢方製剤の処方を請求したところ、全金額の支払いをしていただけなく、提訴したが棄却され、控訴も棄却されたとのお話。
支払いしていただけないのは、よくある話であるが、提訴に踏み切る所もいずれはいらっしゃるであろうという事が現実にあったお話でした。
厚生労働省は、薬の傷病名・効能・効果を定めて承認し医薬品として薬価(金額)を決め、保険適用を認めています。
保険診療(保険が利く)とは、医師の処方する処方箋に基づき使用する医薬品(漢方製剤も含めて)が、厚生労働省が適用した傷病名・効能・効果に該当していることが明らかであることが前提で、調剤された場合に認められてます。
漢方を専門に扱っている診療所の中には、適用されていないものに使うため、保険の利かないところもあります。
今回棄却された診療所は、患者さんのために保険診療にしたのでしょうが、「抑うつ・不眠症」の患者さんに対し、適用が「胃腸虚弱で神経質の人の風邪の初期」と承認されている医療用漢方製剤を使用したのでした。
私達漢方側の立場から見ると、このように使うことはありえますし、使い方は決して間違ってはいません。
ただその症状で、この漢方薬は、患者に効いても、保険には利かなかったのでした。
先生によっては、その症状に合わせたように出す(違法ですが)方もいらっしゃるようです。
診療所側は、漢方は、経験に基づくものと主張しているのだが、やはり認められないようです。
もしこれらを認めたら、保険は何でもありの野放しの場になって、とんでもないことになってしまうでしょう。
私達薬局でも、漢方薬に表示されている効能・効果とは違う出し方をするときは多くあります。
その時は患者さんによく説明し、納得いただき、そしてその治療期間中はどんなことがあってもきちんと責任を持って対処し、信頼関係を築くことに全力を尽くします。
それは、保険診療ではなく、漢方薬局を信頼していただき、商品代金を全額を頂いている患者さんに対する義務だと思っています。

2006年10月10日(火)
第39回日本薬剤師会学術大会

第39回日本薬剤師会学術大会が、10月8.9日と福井県で開催いたしました。
メインテーマを「生かされて生きる喜びの生活(くらし)と薬剤師 〜故(ふる)きを温(たず)ねて新しい薬剤師像を探る〜」とし、福井駅を中心に7会場で行われました。
8日は、台風と秋雨前線の余波で、風が強く天気もくもり、晴れ、雨と目まぐるしく変わる1日でしたが、全国より4800人もの方が訪れてくださいました。
一般の方も参加できる県民公開講座は、「生かされて生きること 〜健康長寿への道〜 」と言うテーマで、永平寺禅師 宮崎えき保貫首(百四歳)と聖路加国際病院 日野原重明理事長(九十四歳)を交えての対談。
高齢ながらも元気で、長生きする秘訣や心掛けなどを、お話されましたが、両講師とも生かされているという感謝の気持ちを持つことが大切であり、又人に与える、ほどこすことを惜しまないことが必要だともお話されていました。
両講師とも明治生まれ、大正・昭和を生きぬいていらっしゃいます。
私もまだまだ未熟ではありますが、常々そう思い接してはいるものの、雑念に負けてしまうことも・・。
やはりいろんなことを体験し、この平成までの一世紀を歩まれている方の考え方はぶれが無く、一貫しているものだと改めて感じました。
と言うわけで、今日は気持ちを新たにこれからもがんばっていこうと決意した日記でした。
ちなみに来年は神戸での開催、ぜひ行きたいと思っています。

2006年11月21日(火)
慶応義塾大と共立薬科大の合併

慶応義塾大と共立薬科大が合併され、慶応薬学部が新設されることとなった。
合併の申し入れは共立薬科大側かららしい。
今、薬剤師は需要があり、薬学部の新設ラッシュです。
が、今年より4年制から6年制になったことで、志願者は減っている。
薬剤師の教育を充実させて、医療の質の向上と、その中での薬剤師の役割を高めることを目的とするのだが、志願者はやはり6年となると引いてしまっている。
この現実に、既存する大学は危機感を募らせている。
今回の合併も、先を見ての生き残りを掛けた共立薬科大の行動であった。
2年に移行した部分は「実務実習」の充実が中心となる。
今までは2週間〜1ヶ月程度で、それも病院実習のみであった。
昨今、院外処方が主流となり、薬剤師の職場の一つとして、調剤薬局という選択肢が出来、年々就職者は増加しています。
そこで、薬局での実習が必要になってきました。
新しいカリキュラムでは、「実務実習」は6ヶ月(24週)と定められました。
その6ヶ月の間には、病院実習と薬局実習が含まれるようになりました。
珍しく、時代に合ったカリキュラムが組み込まれたと思っています。
病院実習には、受け入れ病院が自前にあれば、学生も安心である。
又、病院を持つ学校も、医療の一環として医学部と薬学部の両方ある方が、教育機関としてはbestである。
ところが、薬局実習は今回より新しく入ったカリキュラムで、問題山積です。
学生の受け入れにあたり、薬局の整備や選定、指導員の養成などさまざまなハードルをクリアしていかなければならない。
6年制のスタートが切られているので、時間が迫っており、のんびり話し合っている場合ではないのが現実である。
担当者は大変でしょうが、これだけやってきたんだと、胸を張って社会に出てきてくれる、有望な薬剤師を育てる為にも、順調に進めていって欲しいと思います。

2006年12月31日(日)
今年最後の日記です

今年は最後の2ヶ月、いろんなことがありました。
11月2日には、あの加藤茶さんと同じ動脈解離に母がなり、一週間の絶対安静ののち、肝臓の数値の異常が出、その治療とリハビリを経て約一ヶ月の入院生活。
12月5日に退院。
そして、12月18日にはお父さんが脳梗塞で外出先で倒れ意識不明、20日の午後2時に意識が戻ることなく亡くなりました。
享年70歳。
21日に通夜、22日に告別式を行い、あっという間に今日31日となりました。
父の生前の交友関係が多く、私達家族には把握しきれないほどで、当日はとても驚いてしまいました。
亡くなって父の偉大さを知りました。
母も病み上がりでその後が心配でしたが、今は多少の疲れがあるものの元気で生活しております。
父に安心してもらえるよう、来年は本当に頑張っていかなければと思っています。
これからもこつこつと信頼を持っていただけるよう努力しながら、患者さん、お客さんと良い関係を作って行きたいと考えています。
また、これまでとは違う枝葉の道を付けていけたらなとも思っています。
この日記でご報告できればと思います。
では、今年一年本当にありがとうございました、とともにこれからも愛育堂ともども宜しくお願いいたします。

2007年1月22日(月)
ダイエットと情報番組
今年初めての日記です。(と言ってもいつものように3週間も経ってしまいました)
愛育堂、「くらしの漢方」今年も頑張ります、ご意見、参考、ご相談に利用していただければ嬉しく思います。
先日ある番組で、納豆がダイエットに効果があると放送されたとのお話。
その番組を拝見していませんので、何とも言えませんが、どうもその中でのデーターがねつ造されていたとのこと、テレビでも大騒ぎをしています。
これが良いと放送されると、大勢の方が買い求めに押し寄せ、見る見るうちに品切れ続出。
当薬局でも何度も被害?に遭っています(言い過ぎかしら、失礼しました)。
「痩せたいのだけど何かないかしら」よく聞くご相談。
いつもこうお話します。「そんなものなんて無いと思いますよ」と。
どう考えても摂取カロリーを減らし、消費カロリーを上げなければ体重が減少することはありません。
消費カロリーを上げるには、基本はやはり運動です。
新陳代謝や基礎代謝を上げる為に、必要ならば漢方薬を使用することもありますが、やはり体を動かさなくては脂肪燃焼もしてくれません。
どちらかと言うと、摂取カロリーを減らすことの方が、大切なことで気を付けなければいけないことが多いと思います。
同じ物を取り続けたり、食事の回数を減らしたりは危険です。
体を構成あるいは生活していく上で、さまざまな栄養素が必要です。
少ない食材では不足が生じてきます。
ましてやそれらを、サプリメントで補おうなんて考えないでください。
自然界の中で生きている人間は、同じ土壌で作られるあるいは取れる食材を頂くことが、体にとって一番自然であり、病気にも負けない健康な体を作ってくれるのです。
人間の体は単純な足し算では成り立ちません。
サプリメントを増やしたところで、体がそれらを受け付けるでしょうか。
十分な日光や水、人の愛情を受けた食物こそが体に溶け込み、その人にとって必要なものが必要なところに自然と補充されていくのです。
トウガラシが脂肪燃焼してくれるからと、何にでもかける方、今すぐ止めてください。
体が必要としていないものを外から加え続けると、健康な体も1年2年と経つうちに歪がおき、体質が変わり、いけないと気づいた時に、元に戻そうしても、その力は無くなっているかもしれません。
一回崩れた体調や体を、元に戻す大変さはなってみないとわからないのでしょうが、年齢がいくほどこれまた時間が掛かります。
食物は貴重です、放っておいていつまでも出来続けるものではありません、生産者が愛情をかけ、手をかけ、一生懸命作ってくれた食材です、感謝をしありがたく頂くという気持ちが大切だと思います。
その食材が本当に必要な方もいらっしゃるのです。
人間、性格や顔が違うように、体質や体の作りも皆違います。
自分にとってどのような食事が食品が必要なのか、控えた方が良い食品もあるはずです。
それがわかれば、自ずと外からの色々な雑音に惑われることなく、また振り回されることもなく、冷静に判断することができるでしょう。
もう少し冷静になろうではありませんか。
新年早々お説教染みた話になってしまいましたが、こんな私ですが今年も宜しくお願いいたします。
2007年2月26日(月)
講演と今年の予定

18日の日曜日に富山県高岡市の雨晴温泉「磯はなび」で、ある漢方薬メーカーからの依頼で、講演を行ってきました。
題目は「花粉症」、講演と言っても富山県の会員さん向けですので、上がらない程度の人数でよかったです。
とっても良い旅館であり温泉でした、会員さんも良い人ばかりで他県の方との交流もでき、有意義に過ごしてきました。
3月には、パン屋さんから食物について興味を持っているお客さんに、東洋的な見方でお話をして欲しいと相談され、引き受けることとなりました。
そして、去年から一般の方向けに、ボランティアで食物と食事についてこれも西洋的な見方ではなく、東洋的な見方で大切さや必要性をお話してきました。
今年も迷ったのですが、夏に4回ぐらいでまたお話しようと考えています。
学会や勉強会等も入れていくと、何だかカレンダーに予定がどんどん埋まっていくのですが、私が地元で広げていきたかった食物・食事についての考え方に興味をもたれる方が増えてきた、と言うことはとても嬉しいことだと感じています。
24日には、「心を通わす話し方・プレゼンテーションの方法」と言う講演を聞きに行きました。
立ち方、目の気張り方、話し方や間、仕草などとても勉強になりました。
聞く側と話する立場ではこんなに相手を見る見方が違うものなのかと、痛感させられました。
準備や段取りが大変なのは当たり前で、それらも少しずつ慣れてきたのですが、その講演を聞き今一度、内容も大切だが、話し方など内容以外でも引きつけることができる、むしろそちらの方がその演者の考え方の姿勢や性格が伝わる(伝わってしまう)ものであると言うことが良くわかりました。
今年は去年より成長した話し方ができるかなと思いつつ、週末を過ごしました。

2007年3月18日(日)
パン屋さんでの講演

本日、とても食に対して前向きで、関心をもっていらっしゃるあるパン屋さんから、前に依頼のあった一般の方対象の講演(と言うほどの大げさなことでもありませんが)を行ってきました。
みんな真剣に聞いてくださり、また多くの質問があり、福井にもそんなに関心や興味をもってらっしゃる方がいることにとても嬉しく思いました。
特に地元の野菜を生産していらっしゃる方、お豆腐屋さんと、食べ物を生産されている方が何人かいらっしゃってたのには、ありがたく感じました。
午前中にお話をし、昼食を食べ終了いたしました。
昼食は、せっかくなので何か薬膳的なのもをと、前もって連絡があり、春野菜・菜の花を中心としたメニューにしました。
根野菜、豆も取り入れ、お吸い物からデザートまで出して頂き、とても美味しく食べることができました。
この場をかりまして、ありがとうございました。
その中に、薬膳にとても興味があり、勉強していきたいと、積極的な若い女性の方がいらっしゃいました。
終了後、これからどのように勉強し、進んでいったらよいのかとの相談も受けました。
なんだか漢方を勉強しようと模索していた自分とダブリ、ガンバレと心の中で応援しながら、こんな若者もいるじゃないかと、この道の明るい未来を見たような気がしました。
福井では6月に食育の全国大会が開かれます。
これから盛り上がっていくのでしょうが、お米・お水の美味しいこの福井から発信し、関心のある若者が育っていってくれればと思います。
今日はとても気分の良い1日でした。

2007年4月4日(水)
菊滋堂薬局 斎藤 浩爾先生

ちょっと落ち着いたところに驚きの電話があったため、書き残したいと思い書きました。
実は、3月2日のお昼、菊滋堂薬局の斎藤浩爾先生が急に亡くなったと連絡がありました。
菊滋堂薬局は私が東京に漢方の勉強に出て、2件目にお世話になった薬局です。
斎藤浩爾先生には、とてもお世話になり良くしてもらい、地元の福井でお店を開く相談をしたところ、先生がご存知の、福井の先生に声を掛けて頂き、開局するにあたって、とても助かった記憶があります。
お礼を言っても言い足りないくらいお世話になりました。
東京に顔を出しに言った際には、ご飯をご馳走してもらい、カラオケでは馬鹿騒ぎしましたね。
先生の声とても綺麗で、カーペンターズのトップ・オブ・ザ・ワールド、何度聞いても最高でした。
お店を開いた私には、いつも電話で、「お店どうだ、順調に行っているか、なんか困っていないか」なんてとても気にしてくださって頂きまして、ありがとうございました。
これから、先生の声聞くこと出来なくて寂しいのですが、いつまでも心配させていてはいけません。
安心してもらえるよう、しっかりやっていきます、見ていてください。
(でもピンチのときは宜しくお願いいたしますね)
千葉で日曜の葬儀であったため、御通夜だけにしか出席できませんでしたが、参列者の多さにはとっても驚きました。
とても人が良く、誰にでも頼られ世話好きだった先生。
若く(56歳)お亡くなりになったため、若い参列者が多く女性の姿も多かったです。
先生、大勢の方がいらっしゃってくれてよかったですね、にぎやかでしたね、これも生前の先生の人柄の良さと残念さを惜しんでなんですよ。
お二人のお子さん、お葬式を立派に務められた奥様、これからもずっと天国から見守ってあげていてくださいね。
私のことも忘れないでくださいね。(そういえば変な人がいたね、でも構いませんから)
驚いたことと言うのは、菊滋堂薬局を閉めるという話を頂いたからです。
歴史が長く、多くの方を治してきたその真面目な姿勢は、ご近所の人から遠方の方まで、慕われていました。
とても寂しく思いました。
まだ残務整理があり数ヶ月出入りしているとの事、絶対顔出しに行くからね、待っていてね。
いっぱい話ししよう、斎藤先生の話いっぱいしようね。
身近な人がまた一人この世を去った、とてもやりきれない日が多いです。
人生、順番とか良い人だったとか関係なく死というものがやってきます。
亡くなられた人に、いつまでも心配かけないようにしなければならないと思います。
また悔いの無いよう、日々を過ごそうと思いますし、いつ来るかわらないない自分の人生の終わりに向かいながらも、人にありがとうと言ってもらえるよう尽くして生きたいと思います。

2007年5月28日(月)
2つの死

今日はお昼過ぎに、農林水産大臣の松岡利勝衆議院議員が自殺を図るというニュースに始まり、14時に搬送先で死亡が確認されたとの報道。
それに重なるように、私も良く聞いた「ZARD」のボーカル坂井泉水さんが、治療先の病院より転落し、前日に亡くなっていたとの報道。
40歳、ガンを克服しこれからというときの事故、歌声は透明でとても心地よく、今後彼女の詩・歌を聴けなくなるのはファンの一人として、とても残念です。

2人とも同じ病院での出来事でありましたが、松岡議員は自殺、坂井さんは治療中で、亡くなった過程はぜんぜん違います。
そんなニュースが流れる中、一枚のハガキが届きました。
宛名は、先月日記にも書かせていただきましたが、3月2日にお亡くなりになった、斎藤浩爾先生の奥様からでした。
四十九日忌の法要を、滞りなく営みましたとのご連絡でした。
奥様と最後にお会いしたのは、思い出せないくらい前ですが、とても気さくで、明るくて年齢も近いせいか何回か楽しくお話させていただいた記憶があります。
直筆で、「悲しい再開でごめんなさい」とか私と会えて「楽しかった、良かった」そして「ありがとうございました」とつづられてありました。
とても胸が詰まりました。
改めて、この世を去るのに、残される大切な人を思い、辛い気持ちがあったことでしょう。
どんな辛いことがあっても自殺は、してはいけない行為だと思います。
お子さんが欲しくても出来ず苦労されている人も多くいます。
患者さんが、妊娠しましたと言っても、私も無事に10ヶ月経つのを心配しながら見守っています。
命はそう簡単に宿るわけではなく、赤ちゃんの誕生も一筋縄では無いのも事実です。
そして赤ちゃんが無事に生まれてきて、「ありがとう」と言われるときはとても嬉しいです。

今日の奥様の「ありがとうございました」は、同じ「ありがとう」でもこんなにも心に入っていく場所が、違うなんだと重く感じました。
今日は、とても複雑な感じで過ごした1日でした。
なんかいつも私の書く日記は暗くなりがちです、根が暗いのかな?
健康を・・・と言っている私がこんな日記を書いていてはいけませんね。
淡々と日々が過ぎていっているせいでしょうか、ほんとに気まぐれですみません。

2007年6月26日(金)
友愛塾開講決定!!

今年も7月1日から4回にわたって友愛塾を開催することが決定いたしました。
題名は「食事と食物について考えましょう」
内容の主な項目は「食事と生活、食べ物の特徴・食べ方を東洋的見地から考えて見ましょう」です。
友愛塾とは、「これまで仕事や趣味で身に付けてきた知識や技術を他の人にも伝えたい」という意欲のある方が、 ボランティア講師(県民講師)となって開設する自主企画講座で、「ユー・アイ ふくい」の福井県生涯学習センターが支援するものです。
だだ、受講生が少ないと開講されないので、開講の連絡を受けた時は、今年も興味を持ってくれた方がいらっしゃったことにとても嬉しく思いました。
と同時に、受講生の期待に答えられるよう、また満足してもらえるよう頑張らないとと思いました。
ユー・アイ ふくい(福井県生活学習館)とは、女性総合センターの機能と生涯学習センターの機能を兼ね備えた複合施設です。
広く県民に開放され、県民の皆様が集い、活動し、表現し、交流する場を提供し、生涯にわたり多様な分野の学習・文化活動を支援してくれます。
また、女性の自立と社会参画を推進し、男女共同参画社会づくりをめざした活動を支援してくれます。
色々なことに積極的な支援をしてくれて、県民一人ひとりの生涯学習の充実を図るために創られた施設です。
「ユー・アイ ふくい」という愛称は、英語の「You(あなた)」と「I(私)」が語源で、「友」と「愛」の意味合いも含んでおり、あなたと私も、老若男女誰もが集い、学習できる場所を表しているそうです。
去年も同じ様な時期に開催いたしましたが、今年は皆新しい方ばかりだそうです。
去年は少し欲張ってしまい、長々と色んなことをお話してしまいました。
よく苦情が来なかったものだと、いらっしゃってくれた方が、良い方ばかりで感謝しております。
今ノートを読み返してみると、私はわかっていても、聞いてくださる方は初めてですので、もう少し絞ったほうが良かったかななんて反省しています。
なので、今年は簡素に、そして例を多く取り入れてお話しようと思っています。
開講の内容など、全部はできませんが、この場でお話できたらと思います。

2007年7月29日(日)
友愛塾の経過報告


7月1日に「医食同源」「薬食同源」「一物全体」「身土不二」「以類補類」「食育」についてのお話をしました。
特に「医食同源」「薬食同源」「以類補類」については、関心があり質問が多かったです。
8日には、東洋から見た食物には西洋と違った見方である「性」「味」があること、五行から見た食物の特性と食べ方について表を使って説明をしました。
食物について興味があって、この講座にいらっしゃった方が多いためか、この日は時間が過ぎても質問や説明を求められていました。
少々飛んで3回目の29日は、新しい方もお見えになったため、日も空いたことですし、今までのおさらいを簡単に。
そして食物の「味」が体へもたらす作用と関係、上手に取り入れていくと体を健康にすることができることをお話いたしました。
次回は最終回で去年は薬膳飲料の「酸梅湯」を作ってもらいましたが、今年は受講者の意見を聞きました。
聞きなれていない名前なのと、身近な食べ物が生薬となり、夏に飲むために作られた意味のある飲み物であることが興味を引いてか、作ってみたいとの皆さんの声。
今年も実習という形で、作ってもらうことにしました。
7月は大変とはわかっていましたが、ほぼこの講座の準備と開講でつぶれてしまいました。

2007年8月5日(日)
今年も「酸梅湯」

今日は前回お話していた通り、夏の薬膳飲料「酸梅湯」を生薬の秤量からやっていただきました。
一般の方は、生薬を見ることも触ることも機会が無いでしょうが、見て、触って、匂いをかいでみることでさらに興味を持っていただこうと思いました。
生薬と言えども、烏梅・・青いままの梅(未成熟)を黒くなるまで燻したもの
       陳皮・・ミカンの果皮を乾燥したもの
       丁字・・グローブ  肉桂・・ニッキ・シナモン 
など生薬の名前だけ見るとわからなくても、実は中華料理やお菓子などに使われていたり、作ることもできるのです。
夏は咽喉が渇きついつい冷たいものをカブ飲みしてしまいます。
胃腸には消化液が働く適温というものがあります。冷たいものを入れると一気に温度が下がり冷えて、消化液の分泌が悪くなります。
食欲がなくなり、消化も悪くなりそれが続くと夏ばての原因になります。
「酸梅湯」に入っている生薬は「温」と言う温める性質のもので構成してあります。
なので冷たくして飲んでも胃腸を冷やしませんし、口の渇きを癒してくれます。
当薬局でも生薬のセットをお分けしております、よろしかったらどうぞ。

2007年9月8日(土)
父の納骨供養

今日は、父の遺骨の一部を本山である三重県津市一身田にある専修寺に分骨してきました。
この寺は浄土真宗高田派の本山であり、所属する寺院は全国に600ほどあるそうです。
第10世真慧上人が、東海、北陸方面に教化を拡げ一段と飛躍させました。
親鸞聖人が設立した関東の専修寺が兵火によって炎上したため、歴代上人が一身田に居住されるようになって、一身田にある専修寺が本山として定着た歴史があります。
1672年に親鸞聖人の歯骨5粒を納めて作られた御廟があり、御廟が見えるその前にお骨を置き、お経を頂きました。
納骨堂に納めて、そこでもう一度お経を頂き、滞りなく納骨供養を終えました。
去年の夏は父と母が参拝に行ってきましたが、今年は父の遺骨を納骨しになんて・・。
これで父のお骨は全部安置することができ、11月に行う一周忌が終わると12月20日には命日を迎えます。
寂しいような、でも前を向いて歩かなければいけないと思う複雑な気持ちです。

2007年10月3日(水)
新しい命

発表で−す。
弟夫婦に本日第二子が無事誕生いたしました。
今度は男の子。
弟夫婦は去年亡くなったお父さんに似ていると言うのですが、私としては、似ていない方が・・・(失礼しました)と思いました。
ま、いずれにせよ、無事に元気に生まれたことにおめでとう!!
体重3498身長51cm,名前は○○君(まだ考え中とのこと)→→→「信之介」に決定いたしました!!
                                                 (10/12)
高岡家としては、久しぶりに明るい話で、お母さんも楽しみがまた一つ増えたことでしょう。
来月には顔を見に行こうと思っています。

2007年11月24日(土)
父の一周忌法要

去年と同じ良い天気に恵まれ、滞りなく法要を終了することが出来ました。
去年は父が亡くなる数ヶ月前に、学生時代からの親友や近所の近い親戚の方が相次いで亡くなり、一人っ子だった父にとって、話し相手のいなくなり、少し寂しかっただろうと思っていました。
最近、同じ町内で、何でも話せる良い話し相手であった方がお亡くなりになりました。
もし父より、その方が先にお亡くなりになっていたらと想像すると、毎日父はどうしていただろうなと考えてしまいました。
数ヶ月前に妹が、こんな事を言っていました。
夢の中での話です。家で一緒に食事をしていた時、妹は父が亡くなっていることをわかっていて話をしていたのでしょうか。
妹:「みんなと会えた?」
父:「うん、みんないたよ、みんなと会えたよ、いっぱい話したよ」
妹:「じゃあ良かったね」
妹も気になっていたのでそのような夢を見たのでしょうか。
父はあちらの世界でもみんなと会えて、楽しく過ごしているんだなと思い、なんだか気持ちが楽になりました。

2007年12月1日(土)
池田町での学習会

福井の市内から約1時間ほど山に向かって車を走らせると、池田町と言って、福井でも有名なそばの産地であり、能舞や能面づくりもさかんで冬にはスキーもでき、自然が多く歴史的文化においても盛んな町があります。。
今年、友愛塾に来てくださった方からの紹介で、池田町女性団体連絡会の学習会で、「食物の特性と体について考えてみましょう」という内容でお話して欲しいと11月始めに連絡を頂き、本日行って来ました。
町内女性20名ほどと聞いていたのですが、30名ほど集まってくださいました。
食物づくりの盛んな町でもあるのですが、興味や関心をお持ちの方もまた多いことに驚きました。
事前に更年期や冷え性のことも盛り込んでいただけたらと、伺っていましたので、当サイトでも扱っている「双参」と「安心茶」を関係する飲み物として、休憩のお茶に飲んでもらおうと持参して行きました。
かなり緊張しましたが、無事予定の2時間を終了し、質問や相談などもあり少しは興味を持っていただき又理解していただけたかなと思いながら福井に戻ってきました。
主催者の方からも良かったですと、喜んでいただき、ほっといたしました。
東洋的な食物の見方をもっと知って欲しいなと思う反面、来てくださる方に満足していただけたかなと、
いつも気になる所です。

2008年1月5日(土)
永平寺、宮崎貫主逝去

1月5日の早朝、曹洞宗大本山永平寺の第78世貫主、宮崎奕保(みやざきえきほ)禅師が、札幌市内の札幌医大病院で、老衰のため106歳で死去されました。
宮崎貫首は、兵庫県の加西市の生まれで、昭和51年から札幌市にある中央寺住職を経て、昭和56年に永平寺監院、昭和60年副貫首を歴任し、平成5年9月、丹羽廉芳前貫首死去に伴い第78世貫首を務めていました。
貫首を務めて約十五年間、数え年の108歳で、国内の宗教指導者では最高齢でした。
永平寺では早朝に率先して座禅堂に入るなど、行動をもって後進を指導する人柄が慕われていました。
10日通夜が同寺で営まれ、全国各地の末寺の住職ら約500人が参列されました。
11日密葬がしめやかに営まれ、国内外の曹洞宗道場から駆けつけた禅僧をはじめ他の宗門も含む仏教関係者、地元住民ら計約七百五十人が参列し、札幌市の病院で宮崎禅師をみとった中村典篤侍局があいさつに立ち、「約40年前に結核を患われ、片肺で(数えで)108歳まで精いっぱい生き、ご両親からいただいたお命をまっとうされた」と大往生を悼みました。
喪主を務めた森嶺雄(れいゆう)監院は仏事終了後、「山内は悲しみに包まれているが、宮崎前貫首の教えは不尽。永平の大一座は涙を払ってみなが一つとなり、修行に励んでいきたい」とあいさつされました。
私の記憶に残る所ですと、2006年10月に開かれた福井での日本薬剤師会学術大会。当時104歳だった貫首と聖路加国際病院 日野原重明理事長(九十四歳)を交えての対談では、「両親や先祖、さらに大本の大自然に感謝し、まっすぐの心で座禅を組むことが結果的に長生きにつながった。」と振り返っており、両講師とも生かされているという感謝の気持ちを持つことが大切であり、又人に与える、ほどこすことを惜しまないことが必要だともお話されていました。
今年はつい忘れがちになるその教えと心を持ちながら仕事に生活に反映していきたいと思います。
心からご冥福をお祈りいたします、合掌。

2008年2月15日(金)
薬膳リラックス茶

本日薬膳リラックス茶を作り完成させました。
さかのぼるところ、1月に「さくら」関連オリジナル商品・サービス事業所の募集を商工会議所で行っていました。
当薬局は桜100選にも選ばれている桜並木が横にありまして、桜の季節には県内だけでなく県外からも観光バスや多くの方でにぎわいます。
何か桜の花を使ったお茶ができないかなと考え、今回応募いたしました。
2月1日に商工会議所の方から試作の委託の連絡が入り、15日までに試作品を作って欲しいと急なお話。
生薬の手配やカップなど早々に準備するのに大変でした。
趣旨としては、「春は卒業・就職・入学・転勤と切り替えが必要な時期です。桜の花が咲き、暖かい春に向かい気持ちがうきうきする季節ですが、体や気持ちの切り替えが上手でない方は、イライラ・不安・憂うつといった症状が出やすくなります。そこで、春に代表的な桜、祝いの時にも利用されている桜花を使いストレスに良いお花・実・葉などを盛り込み目で見て、飲んで、食べて楽しんでいただけたらと思い薬膳茶を作りました」
お茶は茉莉花(ジャスミン)薄荷(ハッカ)紫蘇葉(シソ)をベースに桜花・菊花や 瑰花(マイカイカ)などを浮かべて枸杞子(クコの実)大棗(ナツメ)などを沈めて食してもらおうと考えました。
彩りや味、あれもこれもと考えたので、作るのに手間がかかりましたが、無事15日に完成し写真撮影も終わり(スタジオでの撮影とのことでびっくり)ました。
24、25日には、大阪市のJR大阪駅構内で、ふくい春まつりと桜にちなむ創作グッズをPRするそうです。
また、第23回ふくい桜まつりの「えつぜん長寿さくら村」の特設ブースでもPRが行われるそうです。
ふくい桜グッズキャンペーン(桜グッズ・フードカタログ)にも写真入りで載りました。
なかなかいい感じで写っていました、さすが専門家が撮ると違いますね。

2008年3月12日(水)
花薬膳茶がテレビに

今日福井テレビ(フジ系のローカル局)の夕方のスーパーニュース福井からの放送で花薬膳茶が紹介されました。
とても急な話で、7日に電話が入り、10日に撮影したいとのこと。
報道ってタイムリーにしようと思うとこんなペースなんでしょうが、こちらは慣れていないため「えっ」ていった感じでした。
色々断る理由を並べていたのですが、アナウンサーに押し切られ返事(さすが誘導がうまい!!)をしてしましました。
商工会議所の企画なんですが、そちらの撮影は断っておいて、こちらに返事をしてしまったことに少し罪悪感を感じながらの返事。
10日は午前10時から撮影に入り、終わったのは12時過ぎ、午前中はまったく仕事になりませんでした。(当薬局は暇なもんで、でもお客さんが来たらと、ちょっと冷や冷や)
初めてピンマイクを付けてのインタビュー、体はカメラで、顔はアナウンサーの方、難しい体勢だ。
全生薬を並べて撮影、作っているところも撮影、ポットに注ぐところを撮影(ここは2回行いました)、出来上がりの撮影(ここは照明を色々変えて何度も撮影)。
そのころにはお茶は冷めてしまっているので、もう一度作り直してアナウンサーの方が飲んでの感想。
12日当日18時15分ごろから40分までの間に放送されますとのことで、その時間が来るまで緊張!!
そして、30分ごろからスタート、さすがこのお茶の特徴である見た目の綺麗さなど、映りは抜群。
どうしても生薬を量り取りしているところを撮りたいと言っていた調剤室での撮影、映っていた。
苦労した体勢でのインタビュー、ああ、あそこを取ったのか・・でも声が裏返っている・・
最悪・・なんて見ている自分が一番恥ずかしかったです。
アナウンサーの感想、時間的に入るかななんて言っていましたが、入っていましたよ。
どのように放送されているのかわからないので(もし放送されなかったらと)、本日いらっしゃってくださったお客さんには、本日の放送予定をお話しましたが、感想はどうだったでしょうかね。
自分が映っている姿を見てテレビはやはり苦手です、これからはきっぱり断ろうと思いました、恥ずかしいって。

2008年4月15日(火)
後期高齢者医療制度

4月1日から75歳以上が全員加入する新しい制度が始まり、後期高齢者医療制度と言われています。
一部の方から「後期」と言う名前が良くないと批判され1日には早くも「長寿医療制度」に変わりました。
2006年に成立したはずなのに、ここにきて何も手を付けなかったツケが出てきました。
私たち医療機関にも正式に連絡が来たのはスタート数日前です。
こんな遅さなので、案の定1日に保険証が全員に届いていません。
医療機関は基本、保険証を持参していないと一旦全額支払ってもらってから、のち保険証確認後戻すことになっています。
お年寄りには一旦でも全額とは大変負担です。
今度は、旧保険証や運転免許証などで本人確認ができれば保険扱いにするよう通達が出ました。
またもやお年寄りや医療機関は混乱しています。
患者はお年寄りだけではありません、説明や対応する事務員の負担は大変なことでしょう。
現場でもいつも通知が遅くて苦労しているのに、お年寄りにはいつものような一方的に送りつけるのではなく、どのような形で送られてくるのかを至るところで何度も説明し、もっと早くに保険証を届け終わらしておくべきであったと思います。
国はお年寄り側に全然立っていないし、気持ち行動をわかっていません。
そして15日(今日)は、こんな不十分な形でありながら、保険料は年金から容赦なく天引きされました。
年金記録の問題が解決をしていないにもかかわらず、介護保険料や新保険料はきっちり徴収されます。
その新保険料にしても今問題になっているのは、子供の扶養家族となっている人、ご主人の社会保険などで被扶養者となっている人は、今までは保険料を支払わなくてすんでいましたが、この新制度では支払わなければならなくなったことです。
緩和措置として、半年間凍結等、軽減されましたが、国民健康保険の被保険者の方には緩和措置はなく、徴収されます。今までも払っていたのでこの方たちは緩和措置がなく移行即、徴収っていうのはやや不公平感があると思うのですが。
また、年金の低い方など、天引きの例外の方は、市町村に個別に納付しなければならなく、お年寄りを振り回ししすぎます。
何度も言うようですが、お年よりは色々なことで不安を感じています、どうして良いか行動に起こせず迷っておられる方もいらっしゃいます。
極端な話ですが、一軒一軒お渡しする気持ちでいて欲しいです。
窓口に来ざるを得ない(来られない方もいるんです)状況にさせないで欲しいです。
今日はちょっと言い過ぎましたが、あまりにも右往左往しているお年寄りを見ると、胸が・・・・痛みます。

2008年5月25日(日)
講座2つ終了

今月は自分で入れたとは言え、17日は鯖江生協で「東洋医学から見た食」、そして今日は毎年行っている友愛塾の講座、今月分はこれで終了いたしました。
今回2講座では、春に作成した花薬膳茶を飲んでもらいました。
生協さんは、花薬膳茶を出して欲しいと要望があったこともありまして。
17日は、13、4名ほどの参加者でしたが、どうだったでしょうか。
終了時に感想を読ませていただきましたが、よかった、勉強になった等の記載が多く、又講座中や終了後にも質問が出ていて、なにかしら皆さんに反応があったことに、行って良かったなと感じました。
帰りに11月頃に第2弾をと、言われましたが今回1回と言うことで構成し、全部は難しかったですが、ほほ私の言いたいことは盛り込んだつもりでした。
感想の中には、伝統料理を作りたいとの記載もあり、あとは今回の話を基礎に食材を選び、色々な料理に発展させていって欲しいと感じたもので、見合わせていただきました。

今年の友愛塾は担当の方と話し合い、4回の季節に分けて薬膳茶を毎回入れながら行うことにし、題名はお任せいたしました。
友愛塾では、薬剤師と言うことを前面に出したくなく行っていましたが、担当の方は「いや出した方が、もっと受講者が興味を持って来るかもしれないし、お茶を飲むと言うことが魅力のある講座となるのでは」と提案され今年は2ヶ月おきに基礎編と、季節に合わせたお話、そして季節の薬膳茶を飲んでいただくと言う3部構成になりました。
そこで付いた題名は「季節の薬膳をたしなむ 〜薬剤師さんが教える食物と健康〜」
そして今月は、「春の薬膳茶を味わいながら、春の食事と過ごし方を学ぶ」でした。
2時間中、お茶の時間にどれくらいかかるのか心配でしたので、基礎編を少量にして話を1時間、お茶に1時間の配分で行いました。
結局どちらも早く進み20分ぐらいずつ余裕ができました。
次回の要望や、質問に当てましたが、話す内容がもう少し盛り込めると言うことがわかりよかったです。
次回もがんばるぞ!!

2008年6月25日(水)
採血器具

採血器具の使い回しが18日には福井県立病院から19日には済生会病院、23日には赤十字病院、25日福井大学医学部付属病院と大病院が次々と採血器具のキャップ部分をアルコール消毒しただけで使い回しをしていたと明らかにしました。
本来は、糖尿病患者などが自宅で血糖値を測定するために、指先から採血する際に使う器具で、自己測定するのが目的の個人用の採血器具である。
その使いやすさと、コストを抑えられるということで医療施設やデイケア施設、自治体の健康イベント、看護学校の実習、健康診断など広い範囲で使用されていました。
今回の件で、使用者は健康チェックどころか、肝炎と言う思いもよらない疾患に感染していたかもしれないという恐怖に陥ってしまったのである。
指先などに針を刺して血液を出し測定するのですが、針だけ交換するタイプでも、皮膚が触れる可能性のある器具の先端周辺部には、採取血液を通じてウイルス感染が否定できないため、複数の患者への使用が不可で本体も使い回しは禁止されています。
アルコール消毒だけではウイルスが除去できないことは、医療従事者ならば常識である。
数年前に集団予防接種時の注射器の使い回しが肝炎感染の原因と判決されたばかりである。
この時二度と繰り返してはいけないと思ったはずである、もう一度原点に返って考えて頂きたいです。
この問題は全国に広がっていますが、福井県は、医師会、看護協会、薬剤師会、製薬協会に通知をしていた。
薬局には薬剤師会から連絡が来ていたのですが、当の現場である医師会、看護協会は各医療機関に通知をしていなかったとのこと。
緊急性が低いと判断し、又器具製造会社から説明があるだろうと言うお粗末な判断。
命を預ける機関としては危機感が低いのではないでしょうか。二次感染が無いことを願っております。

2008年7月26日(土)
夏講座2つ終了

友愛塾の2回目の講座を13日に行いました。
前回は春の季節の特徴と過ごし方を話しましたが、今回は夏について話しました。
夏の特徴とその対策、又気を付けることなどを、この季節の過ごし方が悪いと、秋にツケが回ってきます。
受講者が前回よりも増えまして、とてもうれしかったです。
前回の受講者から身近な食材で何か・・と伺っていましたので、今回は夏の飲み物を薬膳と簡単な物の2種類を用意しました。
愛育堂の夏の薬膳と言えば、毎度お馴染み「酸梅湯」です(いい加減ほかを考えたらって?いいんです、何と言われようが夏はこれで・・)。
そしてもう一つは、豆乳とブドウジュースを混ぜるだけの簡単な夏の飲み物です。
時間が無いので、「酸梅湯」は作って持っていきました。
今回の受講者の方にはちょっとお口に会わなかったようですが、一人の方だけ、残った「酸梅湯」を下さいとおっしゃられ、なんと後日、使用生薬1セットを買いに来られました。
今までは生薬を持って行ったのですが、今年の受講者はあまり生薬に興味が無さそうだったので、今回は持参しませんでした。
興味を持たれた方は、本日からの受講者でした。
こんな時でないと生薬を見ることも無いでしょうし、生薬に馴染んでもらおうと思って薬膳を持っていっているのですから、次回からはやはり、めんどうくさがらず持って行こうと思いました(反省!!)。

26日には漢方薬メーカーさんからの依頼で、岐阜の漢方薬局さん向けに講演に行ってきました。
題目は「夏場の疾患」で、友愛塾で話をした内容をもう少し深くし、処方の説明も含めた専門的な話をして来ました。
当日は岐阜の花火大会で、夕方に着いたので時間的に岐阜の駅は人でいっぱいでした。
駅の近くでの講演でしたが、岐阜には勉強熱心な人がいらっしゃるんだなと、関心しました。(そう思うのは私だけ?付き合いで来てくださったのかな?変に考えるのはよそう!!)
夏に使う処方を挙げるも大切かもしれませんが、季節の特徴を把握し、それが個々体質の違う人間に影響を与えた場合、どのように症状となって現れるかがわからないと、ただ症状に処方を当てはめていても、その人にとっての本当の改善にはならないように思うからです。
2時間の予定でしたが、あっという間に過ぎてしました。
7月に2つの講座を入れたのですが、原稿を作るのに真夏はやはりきつかったです。
結構ばてました、季節を読むようになんて言っている私が一番季節を読んでいませんでしたね(笑)。

2008年8月16日(土)
北京オリンピック

8日、4年に一度のオリンピックが、近隣の中国北京で開催されました。
開幕の映像では、中国の長い歴史を感じさせるものが多々あり、見入ってしまいました。
漢字は日本でも馴染みのあるもので、他国でありながらなぜか懐かしさを感じました。
今日でほほ開催半ばといった所でしょうか。
日本の金・銀・銅と毎日のように、メダル獲得の報道が流れています。
中国と漢方薬との関係は深く、有名なところでは「冬虫夏草」。
陸上で中国の選手が次々と好成績を残した馬軍団と呼ばれたチームで、体力強化・疲労回復に冬虫夏草のドリンクを飲んでいたことで注目されました。
また、食事と共に「阿膠(あきょう)」を湯で溶いたものを飲んでいたらしいです。
阿膠はロバの皮から煎製したニカワの一種で、貧血に良く用いられます。

過酷なトレーニングは疲労だけでなく、貧血を引き起こします。
阿膠はその貧血を予防するだけでなく、過度に使う筋肉の栄養障害による痙攣を予防します。
しかし、ドーピングの対象となっている薬の中で、興奮剤成分の半分以上が漢方薬です。
薬膳料理の盛んな中国では、外での食事にも気をつけなければなりません。
北京市内の老舗の薬店では、禁止成分が含まれる漢方薬の箱やそれらを置いた売り場には、赤い字で「運動員慎用」(選手は控えて)と書いたシールやステッカーを張っているとのこと。
選手は十分に意識されているでしょうが、今回開催地中国ならでわの話題でした。

2008年9月23日(火)
秋講座

3回目の友愛塾「季節の薬膳を楽しむ〜秋〜」を行いました。
今回は講義室が取れなく、調理室での講座でしたので、移動が無いため薬膳を作ってもらうことに時間を割きました。
梨のデザートと梨の皮のお茶を作り食していただきました。
梨は食材の性質が寒なので、生で食しますと体を冷やしやすく、冷え性の方にはあまり向かない果物です。
が、秋に出回る梨は、乾燥するこの季節には取っていただきたい果物です。
乾燥は人の体にも影響し、お肌・髪・呼吸器・腸の乾燥を起こしやすく、この時期に体に潤いを与えておかないと、暖房などを良く使う冬に風邪などの呼吸器の疾患にかかりやすくなります。
秋に出回る食材は体をみずみずしくしてくれる物が多く、梨はお肌を潤し、夏バテ、便秘、声枯れ・咽喉の痛みや咳に良い食材です。
体を冷やす性質の梨を鍋で煮て火を通すことにより、寒の性質を弱くし、一緒にニッキを入れることによりニッキの体を温める性質が梨の寒の性質をもっと弱め、冷え性の方でも安心して食していただけるようにしました。
白木耳や色取りにクコの実を散りばめました。
梨の皮は咳に良く、乾燥させて常備しておき、煎じて服用するとそれほどこじれさせることなく過ごせます。捨てることなく皮まで使用できる良い食材です。
当日出た皮を持って帰りますかとお聞きしたところ、どなたも持って帰ることなく終了しました。
私が全部持ち帰りましたが、薬膳に対しまだまだ興味を持って頂いてはいないのかなと感じました。
これからもめげずにやっていこうと思う一日でした。

2008年10月15日(水)
薬剤師の仕事

10月15日今日から会社員や公務員の子供に扶養されていた、後期高齢者の保険料の天引きが始まりました。
緩和措置として半年間凍結等、軽減されていましたが、本日より国民健康保険の被保険者の方と同様徴収が始まりました。制度自体が浸透したせいか、問い合わせがスタート直後に比べて激減したそうです。
そこで今日は今、厚生労働省が検討している医師の業務の役割の見直しについて、私の考えを少し話そうと思います。
医師の業務負担の軽減を図るため、看護師や事務職員の役割を見直そうと、厚生労働省は看護師の業務研修を検討しています。
医師の勤務状況が厳しい現実を踏まえ、医師でなくても対応可能な業務については、役割分担を見直し、医師の負担の軽減を図るとしています。中でも、「医師と看護師などとの役割分担」の項目では、医師でなくても対応可能な業務として、@薬剤の投与量の調節 A静脈注射 B救急医療等における診療の優先順位の決定 C入院中の療養生活に関する対応 D患者・家族への説明 E採血、検査についての説明 F薬剤の管理 G医療機器の管理――の8項目を挙げています。
薬剤師としては、@Fに対して注目しました。
厚生労働省は、医薬分業、院外処方、病棟薬剤師など、薬と薬剤師、そして患者との積極的な関わりを進め、それに対しての責任も重くしました。
しかし薬剤師もそれを望んできていたので、それはそれで良いことだと思います。
ただ、「@薬剤の投与量の調節」は医師の仕事ではないでしょうか。そこに書面や伝達が間にあればおのずとミスが起こるのは目に見えています。
処方権を医師が握ることを、かたくなに訴えているのであれば、投与量の調節も本来は医師が行うべきではないでしょうか。薬を選択するのも投与量を決めるのも一連の処方行為で、投与量は・・と言うのはおかしい話です。離したくない処方権を自分たちの多忙改善のためにと言う理由で、一部とは言え看護婦に移しても良いのでしょうか。移す所を間違えてはいないでしょうか。たとえそれが便秘薬であったとしても、それぐらいとは思わないで下さい。
又「F薬剤の管理」はどこまでを管理としているのかわかりませんが、@もFも薬剤師が毎日薬を扱っているにもかかわらず、ヒヤッとすることに出会っている経験は多分全員持っているはずです。
看護師の仕事をこれ以上多忙にするよりも、薬剤師をきちんと置いて任せることを考えるべきでは無いでしょうか。
病院側は、人件費がとおっしゃるかもしれませんが、薬は看護婦でも扱えるという考え方そのものを変えていただかないと・・。看護婦は薬を見てどうこうする(処方する)という教育は受けていません。
私はいつも訴えているのですが、病院、医院、診療所等、薬を扱う場所には必ず薬剤師を置くことを義務付けるべきです。それが病院の利益を圧縮したとしても、看護婦、事務員(事務の方に薬を作らせている所もあるとのうわさも?)にとっても本来の仕事に集中して携われますし、結局は患者さんのためです。
薬は院内では医師の監視下のもとで、医師以外でも作れて出せるといった考え方は、もうそろそろ見直すべきです。医師が監視をしていないケースも見受けられます。

2008年11月9日(日)
冬講座

今年最後の友愛塾、「季節の薬膳を楽しむ〜冬〜」を行い、本年度4講座を無事終了いたしました。
今回は冬の過ごし方と、普段何気なく取っている食事を、東洋的に見た組み合わせでいくつか例を挙げてお話いたしました。
一つお話しますと、冷やっこや焼きナス、そうめんには生姜やネギを薬味として良く一緒に食します。
冷やっこ・焼きナス・そうめんは食物の性質が体を冷やしやすい食材です。そこで生姜やネギなどの体を温める食材と一緒に食べることにより、胃腸を冷やさず体に取り込めやすくしています。薬味や香りとしてだけでなく、体に優しい調和の取れた中和の性質にしています。
薬膳はこれから重宝してもらえるよう、ハチミツに体を温める生姜を漬け込んだ「生姜ハチミツ」。
簡単ですので、ぜひ作り置きしていただき、寒い北陸の冬を乗り切っていただこうと思いました。
温かくした紅茶と牛乳の2種類にお好みで入れていただき、飲んだ後の体の温かさを感じていただきました。牛乳の方が好評だったようでした。
今回は最後という事で、初めての試みですかアンケートをお願いいたしました。
今までは毎年気持ち的にもあまり余裕がなかったのですが、今年は1回1回の間を少し空けたせいか、次回への受講生の要望を取り入れられるようになりました。
こんなところで紹介してもと思いますが、いくつか「次のシーズンにあわせて今の生活を考えると言う今までに考えたことの無いお話を聞かせていただいたことが印象に残りました」「食べ物と身体の関係は特に興味深かったです」「お話だけでなくお茶やデザート作りは楽しかったです」「漢方の理論は自然の理法に従っていることが印象に残りました」「今まで何気なしに食べていたものが良かったり、悪かったりしていたんですね」「根本的に食事に対しての考え方が変わりました」などなど・・
気を使ってくださったのか、私にとって嬉しい感想ばかりでした。今年は薬膳に取り組み大変でしたがやって良かったなと思いました。
今年一年講座に参加していただいた方にこの場を借りてお礼を「ありがとうございました」。

2008年12月26日(金)
今年最後の日記

今年も1年振り返る頃になりました。
今年は薬膳に少し取り組みました。
春の桜茶から始まり、毎年行っているボランティア講座にも毎回薬膳を取り入れてみました。
試作を繰り返して、一般の方にも美味しく飲みやすいようにと考えると、仕上げるのに大変苦労しました。
回数を重ねるにつれて、生薬を利用してというよりも、身近な物で何かと言う意見が聞かれ、そんな意見にも取り組みました。
今、来年の講座の研修のお知らせが来ています。
迷っていますが、多分来年も開催していることと思います。
今年は季節と共に4回に分けて行いましたが、来年は今年とは違った形でやっていきたいと思っています。
今年聞きに来てくださった方も来年又来てくださいね。
薬膳は考え中です、講義と薬膳との時間的なものも含めたバランスが難しいことが分かりましたので、でもかんばってみます。
来年はネット販売の規制が始まりそうです。
ネット販売も利点・欠点それぞれあるのは確かです。
厚生労働省の言い分も分かります、欠点を補いながらその利点を継続できますよう、努力してみたいと思っています。
今年も1年お付き合いくださいましてありがとうございました。
更新がなかなかできなくてマンネリ化しており申し訳なく思っていますが、来年もよろしくお願いいたします。

2009年1月12日(月)
今年最初の日記

年末年始は横浜で過ごし、1日には川崎大師に初詣に行ってきました。
ま、ひどい人でした。ある程度は多いのだろうなとは思っていましたが、ここまで人がいるのかとびっくりしました。
到着してからお参りを終わるまでになんと4時間かかりました。
来た時はあんなに日が明るかったのに帰りは日が暮れていました。
あまりぼやくとご利益が無くなりそうなのでこの辺で終わらせていただきます。
今年も皆様が健康で生活できますよう、そして少しでもそのお手伝いができますようお願いいたしました。
年末は少し早めに取り、東京の友人数人と久しぶりに会うこともできました。
昨年末は不況が日本にも押し寄せ、職を失う方が多く出たにもかかわらず、年末私の耳には年末で会社を辞めるとか、今年何月に辞めるとかという話が多く入ってきました。
キムタクのドラマやオバマさんの影響なのか、「CHANGE」を求めているのでしょうか。
人生一度しかありませんので、後悔がないよう生き抜くことが大切だと思います。
皆さん考えた上での決断でしょうから、これからも応援して行きたいと思っています。ガンバレ!!
ところで私は今年一年どう過ごしましょうか。
もしかしたら毎年変わらずの行事をこなしているかもしれませんが、お声が掛かったことにはとりあえず断らずトライしていこうと考えています。
大変なことは分かっていますが、それを理由にして断ることはせず、前向きにやっていきたいです。
この日記でお伝えできますようがんばります。
それでは今年も一年よろしくお願いいたします。

2009年2月14日(土)
今年の講座

今日、今年の友愛塾の講座を提出しました。
今年は3回の講座にしようと思っています。
去年受講された方の感想を参考に、今年は食べ物だけでなく、私の本来の仕事に近い健康や病気との関わりを盛り込んでいこうと考えています。
やはり皆さんご自分だったり、ご家族やお友達の健康に何かしら考えることがおありで、どんな食材が良いんだろうか、どんな物・どんな事に気を付けたらよいのだろうかと思われています。
今回はそのような方に目を向けてお話をしてみようと思いました。
もし聞いてみようかななんてご興味がありましたら、ぜひ来て見てください。
講座が決定いたしましたらまたここでご連絡させていただきます。
今回も講座中に何か飲んでいただける物をと考えています。
毎年準備に苦しみながらも、美味しかったの言葉が出てくれることを目指して楽しんでいます。
去年作った櫻花茶の掲載の問い合わせもボツボツ来ています。
作りにくいので今年はもっと手軽に作れるよう練り直しをしなくてはと思っています。
また仕事以外のことで忙しくなりそうです。
行事が一通り終わる年末(少し早いですが)に、今年もやって良かったと思えるようにがんばります。

2009年3月27日(金)
和田先生来福

昨日お店の留守電に、私が理想(勝手に)としていて、この薬局の名前も頂いている、埼玉の愛育堂の和田櫻子先生から、「今福井のホテルに着きました」とメッセージが入っていましてびっくり。
「今日はもう遅いので」とのメッセージも入っていましたので、今日8時半ごろホテルにお電話しました。
京都で学会があり1日早く切り上げて福井に来たそうです。
嬉しいことに私の薬局を見たいとおっしゃって、その後は永平寺に行って、夜までに帰れれば良いとのこと。
今日は平日でお店を閉めることは出来ません(先生もそれは承知で、ご自分で行かれますとのこと)、しかし何もしないわけにはいきません。
先生は80歳を越えています、まずはホテルまで迎えに行って、小さな私のお店を見てもらいました。
一度来たかったとおっしゃって、色々話をして尽きないのですが、永平寺直通のバスが11時54分、学会帰りなので本などあり荷物が重たく、駅のコインロッカーに入れることを考えるともうお店を出なければ・・。
お客さんには申し訳有りませんが、少々お店を閉めまして、一緒に駅までお見送り。
3時間位しか一緒に居れませんでしたが、「先生、いつも電話でしかお話をすることがなかったのですが、元気そうで嬉しかったです。今、素粒子の研究をしているの、結局行き着くところは物理でしたと、あっさりと言うこの向上心、私には到底無理だなと思いました。でもそれを言うと多分先生、何言っているのまだまだ若いのにって言うだろうな・・。
先生が私の年齢の時にはもう中国の医師免許を2つも取得していて、今も東京だけでなく中国までも行かれて講義、講演、勉強されている。でも先生の薬局名をもらっている以上私もがんばりたいと思います。先生、まだまだ元気でいらっしゃってくださいね。

今年は薬膳に少し取り組む予定をしており、またアドバイスを頂きたく思います。よい報告を持って埼玉に行けたらと思います、今年もよろしくお願いいたします。  高岡」

2009年4月23日(木)
福井県の家族時間

福井県は2008年度、子育て家族の暮らしの質的向上を図ろうと、家族が話し合い、一緒に楽しむ時間を「家族時間」と定義したとの記事。
ある調査では、夕食に毎日家族がそろうという家族は約50%(小2・小5・中3年で)
2006年内閣府が同様に、全国で行った調査、小5(35.5%)、中2(25,3%)に比べると福井県は大きく上回っていることになります。
さらに県では、毎月第三日曜(家庭の日)の翌日を「放課後活動停止日」とし、公立小中高のクラブ活動などを行わず、家族そろって夕食など家族時間を持つよう呼びかけています。
私が福井に帰って開局をして感じたことは、福井は食事に対しての姿勢が良いということでした。
仕方が無いことなのかもしれませんが、都会では通勤や仕事上、朝食が欠食していたり、夕食が10時を回ることも多いのです。
その生活が続くと健康が損なわれていくのは目に見えています。
漢方では、食生活も含めて季節や時間と生活のリズムを大切にします。
都会ではなかなか改善にまで持っていくのに苦労しますし、その生活を続けている以上、お薬から手放しになることは難しいなと思うのが現実です。
その点福井は、朝食をきちんと取る習慣は高く、昼食の時間も取れており、夕食も早い時間帯に取る家族が多いため、食事の指導をするだけで体のトラブルが改善するケースは少なくありません。
また、お薬を使っても改善は早いです。
しかし最近感じることは、ストレスによるトラブルがとても多くなってきたなと。
私の薬局は女性の方の利用が多いのですが、その負担が体に反映してきているなと感じます。
福井は昔から共働きが多い県で、女性の仕事も最近は責任を背負う立場も多くなり、それはそれで良い事なのでしょうが、主婦と仕事でますます時間に追われる生活になっていくんでしょうね。
「家族そろって夕食を」と言うことは、旦那さんの帰宅も早くなるので支度をする方は大変です。
男女問わず、ストレスを溜め込まないよう、またうまく発散できるよう、みんなで協力していくことが大切だと思います。

2009年5月30日(土)
食育講演会

2週間前、ある幼稚園の園長さんから、保育参観の後に保護者対象の食育講演会の講師をお願いしたいとの連絡を受けました。
突然の2週間後、1日待ってもらいましたが、どう考えてもその日は空いているし、断りようが有りません。
考えたことは、園児の保護者対象と言うことで、やはり私かいつも話していることを、この機会にお母さん、お父さん方に知ってもらうことは良いチャンスなのではないかと。
お受けさせてもらいましたが、案内状の対象者の人数を見てびっくり、過去最高の155名。緊張しーの私にはちょっと緊張の大人数。
そうは言っても、人数が多くてとは断わりづらく、当日を向かえました。
園長さんと初対面。優しそうで、これからの子供さんに対してとても大切に、そして将来のことも考えて保育されていることがよく感じられました。
給食も日本食を提供し、食事や食物に対して感謝の気持ちを持つことを常におっしゃっていました。
若いご父兄が大半でしたが、中にはおばあちゃんやおじいちゃんの顔も見られました。
興味がなければつまらないと感じる方もいらっしゃると思います。退屈しないように、あまり専門的にならないよう身近な例を入れながら、「医食同源・薬食同源」「身土不二」「土産土法」「陰陽」「一物全体」の説明。
おばあちゃんは最初から最後まで一番真剣に聞いてくれて、でも最後には皆さん話に集中してくださっていました。
最後に少し興味や何か考えてくれたことがあったのかなと思いました。
終わってから、控え室に戻り無事終わって、やれやれとほっとしていた所、副園長先生なのか、女性の方ですが入って来られて、「質問コーナーを設ければ良かったですね」と。
「質問したかった方が多分いらっしゃったと思いますよ、そういう私も質問したいことがあるのですが・・・」。
準備期間が短かったのですが、終わってみてやはりやって良かったなと今思っている次第です。
7月には前から頂いている講演も近づいてきています。もう6月ですので、そろそろ原稿作りを始めなければと気持ち新たにした今日でした。

2009年6月2日(火)
改正薬事法

6月1日から改正薬事法がスタートしました。
前日の31日には日曜にもかかわらず、改正法の説明、ちょっと遅いですね。
本来31日は翌日スタートされる医薬品の(第一類、第二類・第三類)区分陳列の準備に費やしたいところ。
そして1日は新聞・テレビでは、朝から夜までこのニュースばかり。
登録販売者の話や薬剤師にか扱えない第一類の話など。
一番のメリットは、登録販売者ができたことにより薬局以外に医薬品を扱える業種が増え、企業が本腰で環境を整え始めたこと。消費者は大概の医薬品が薬局以外でも購入できるようになり、便利になることでしょう。
反面「薬剤師」ってなんなんだろうと考えるようになりました。
6年教育にし、そこまで専門家させて世の中に出して、はたして就職場所があるのだろうか。
調剤でしかその専門性が発揮できないとはまったくもって狭くなったのものだ。
自分たちで首絞めているとしか思えませんね。
2日のニュースでは、郵便等販売のことでデメリットの話もちらほら。
医薬品は「対面販売」が原則となり、電話やインターネット等の注文販売はできなくなりました。
これもバタバタし2年間の経過措置付きで通知が出ました。
離島に住んでいる人と、継続使用者に対しては経過措置が設けられた結果となりました。
その2年間の間で話し合われるのでしょうが、議論も尽くさず見切り発車となり、この点では困る方も多数いらっしゃることでしょう。
とは言ってもスタートした以上やっていくしかありません、既存店や大企業にとっての成長も必要だと思いますが、町の薬局として存在していけるよう配慮も考えて頂きたいものです。
行政と大企業の板ばさみに合っている薬局の小さな声でした。

2009年7月25日(土)
食教育の講演

さかのぼる事3ヶ月前だったでしょうか、教職員組合の方よりお電話をもらい、教育研究集会の分科会で、食育の講演をとの、話しを頂きました。
少し前は幼稚園でと、今年は教育現場からの講演の話が続きます。
学校は夏休みに入ったばかりですが、先生方はこのように研究集会を開き、勉強を重ねているとは、今もって知りました。
夏休みは体育大会や練習も多く、先生は監督や引率者だったりするので、人数の変動はありますが、今現在95名の出席予定ですとの連絡が1週間ほど前に来ました。
これまた人数の多いこと、全員教育関係者なので、何を話そうかと考えましたが、分科会名が「子どもを健やかに育む食教育」、又薬剤師と知っていて連絡をもらいましたので、「東洋医学からみた食べ物と食育」と言うテーマにしてもらいました。
毎年友愛塾で慣れ親しんでいる場所が会場だったので、気分的に緊張感が少し和らいだのが救いです。
今までは先生の指導の下勉強してきたのに、逆に先生にお話をする機会があるなんて考えても見ませんでした。
前の全体会が延びていたので、予定より20分短縮の約1時間の講演。
先生方が私の話に耳を傾けている光景が、何か変な感じに思えました。
つまらない話だったのでしょうか、20代の女性の方3,4名が最初から最後まで話をしていました。
ここから見るとよく見えるなーと思いました。
学生の頃を思い出しながら、授業中しゃべっていたの丸見えだったんだなーって、今頃気づいても遅いですけれども。
講演後の質疑応答では質問もあり、初めて聞く食物の捉え方だと思いますが、興味と関心は持って頂けたのかなとホッとしながら帰路に着きました。

2009年8月24日(月)
異業種の業務提携

ローソンとマツキヨが業務提携をすることが決まったそうです。
事の発端は、今年6月1日の改正薬事法の施行に伴って、一般用医薬品(大衆薬)の一部(第2,3類)に限り、薬剤師に代わり「登録販売者」も販売できるようになったことです。
この規制緩和によりコンビニやスーパー、家電量販店などが、国内消費低迷からの売上増加を図り、医薬品販売に参入してきました。
この先医薬分業の伸びも鈍化していくことが確実であるため、門前病院中心の大手調剤薬局や調剤事業に強化しつつもドラックストアーも生き残りをかけ、他に遅れまいと異業種との業務提携で競争力の強化を図ろうとしたのでしょう。
医薬品であるにもかかわらず、薬剤師は取り残され、医薬品を巻き込んだ争奪戦、獲得提携合戦がいよいよ本格的になってきたようです。
ますます小さい薬局は衰退の一途をたどっていくのでしょうか。
町の薬局はお年寄りや遠くまで外出できない方にとって気軽に立ち寄れ相談・購入できる、昔から大切な役割を果たしていると思います。
大企業は売り上げが悪いと撤退、閉鎖は早いものです。従業員の出入りも激しいです。
その町の人々と信頼関係を築く薬局が根付くには、時間が掛かります。
このご時世1回無くなってしまうと、再び元通りとは簡単にはいかないでしょう。
大企業の生き残りのために荒らされてはいけない部分だと思います。
薬剤師がコンビニに雇われる日も現実になってきました。
この先「こうなるとは考えていませんでした」なんて言って振り返ってみて、弱者が取り残され手遅れになりませんよう祈るだけです。

2009年9月27日(日)
今年の友愛塾

今年は8月30日と9月27日に開催、次回は10月25日の3回シリーズです。
昨年は季節ごとの開催でしたが、最後のアンケートで健康や病気についての話をもっとして欲しいという要望がありまして、今年はカリキュラムを見直しました。
一回目は「東洋哲学の基本と考え方を学ぶ」ちょっと硬い表題。
今後2回の話の基となるので、「陰陽」と「五行学説」の説明を最初にもって来ました。
今回の薬膳は全部お茶にしました。昨年は調理的なものを入れてみましたが、2時間で話と共に行うことの難しさを知りました。
その第1回8月30日の出席者23名。この表題でこの人数、過去最高でした。
いやはやびっくりいたしました。男性の方も3,4名ほど参加してくださいました。
滑り出し上々で第2回目の9月27日。「東洋的に見た食物・食事・食養生を学ぶ」と題しまして、事前の連絡では25名とのことでしたが、実際の出席者は13名、・・・。
1回目がつまらなかったのでしょうか、それとも皆様が期待していたものとは違ったものだったのでしょうか。終了後、少しへこみました。
救いは薬膳茶が美味しいと喜んでくださったことです。
その薬膳茶ですが、今年取り込んだ「薬膳福井茶」。
福井ならではの物をと要望を受け、今年作ってみました。

福井全土での特産物を集めて作ってみたのですが、季節ごとの産物なので今年は全部福井県産で作ることは出来ませんでした。来年への宿題です。
次回は最終回10月25日、「東洋医学から見た健康と過ごし方を学ぶ」です。
薬膳茶は本格的なインフルエンザの流行が、心配の季節になって来ましたので、「風邪予防」のお茶です。
たくさん来てくださるといいのですが、またご報告したいと思います。

2009年10月25日(日)
友愛塾終了

今年の友愛塾も最後となりました。
「東洋医学から見た健康と過ごし方を学ぶ」で、四季とのかかわり方、気をつけること、健康に過ごすには、を中心にお話をしました。
3回目でしたので皆さん慣れられたのか、お茶作りのときはテーブルごとにお話が出来ていたようでした。
出席者は前回とほぼ変わらず13名ほど。最後ということもあり質問が多いだろうと少し早めに終了し質問の時間を作りました。
薬膳茶が「風邪予防」だったのでお茶についての質問が多かったです。
「玉屏風散」と言う処方を組み込ませたお茶にしました。
「玉屏風散」は体の表面に屏を作って風邪が入って来ないようにする処方で、風邪の引きやすい人の予防やアレルギー体質の方の体質改善にも使用されます。
煎じ液は少し飲みにくいので、工夫を重ねて仕上げ、店頭でのお客さまでの試飲を経て、晴れて薬膳茶として完成させました。
薬効を備えての処方を入れていますので、前回のように万人にと言うわけにはいきませんが、それほど飲みにくくは無いとの皆様の感想で、ほっといたしました。
最後に今年も、これからのためにアンケートを取らせていただきました。
韓国ドラマで陰陽の事を扱った医者の話があったらしく、楽しかったと言う感想もありました。
西洋的な考え方と随分違うんだなと思われた方、季節と食べ物の役割、バランスの大切さを挙げていた方。
繰り返し聞きたい、もっと回数を増やして欲しい、病気や治療に対する食事・食物の取り方を知りたいなど、ハードルの高い要望も多々ありました。
私に気を使ってくれているのかも知れませんが、今年もやって良かったと思わせてくれる記載ばかりで、仕事をしながら準備に時間を割いた日々が吹っ飛んでしましました。
しばらくは充電して、また来年開催できますよう準備ができたらなと思います。
気が付いたらあっという間に秋、今年も残すところ2ヶ月のなりました。
これから冷え性のお客様が増えてきます、今シーズンも良くなったと言ってもらえるよう頑張って行きたいと思います。

2009年12月1日(火)
漢方薬がピンチ?!

11月28日に政府の行政刷新会議の事業仕分けで、医師が処方する医療用漢方薬が、「湿布薬・うがい薬と同様、漢方薬も薬局で市販されており、医師が処方する必要性が乏しい」などの理由で健康保険の適用の対象外とする方向で結論を出された。
そのことで、日本東洋医学会など4団体が1日に保険適用継続を求める署名を、厚生労働省に提出したとのこと。
医療現場から反発の声が相次いでいることに正直びっくりしましたが、とても喜ばしいことだと思いました。
婦人科・外科・内科等漢方を処方される医師は、大変増えてきています。
医学部での教育課程に漢方が組み込まれてきていることもあり、学会でも盛んに研究や成果が発表されています。
むしろ薬剤師の方がその点での取り組みは遅れていると、言っても過言では無いと思います。
医師の約8割が「西洋薬で効果のなかった症例で漢方薬が有効」などの理由で、漢方薬を処方した経験があるという話からも、事実医師が通常の医薬品として漢方薬を処方しており、その現状を全く把握していないと言われてもその通りだと思います。
一般の薬局で販売されている漢方薬は、安全性を考慮して、医療用漢方薬の比べると有効成分の量が少なくなっています。
と言っても治療的要素があるため、使い方を間違えると、知らないうちに大きな病気を見落としてしまったり、悪化させたりして、市販の解熱剤や鎮痛剤より気をつけなければならない点が多々あります。
漢方薬は第2類医薬品で、医薬品情報提供は努力義務です。
薬剤師または登録販売者が対応しますが、漢方に対する知識のレベルの差はとても大きいです。
薬局だけで扱うにはとても危険があると思います。
救いは厚生労働相が「(仕分け結果を)そのまま受け入れることはなかなか難しい」と述べている事です。もう少し議論をしていただきたいと思う一人です。

2009年12月28日(月)
今年最後の日記

今年も色々な事がありました。
ネット販売から始まり、医療用漢方が保険適用から外れるかもしれないと大騒ぎでした。
今年は特に感じたのですが、漢方薬はどうしても中国頼みの所があり、ちょっとつまずくと供給がストップしてしまうと言うことがあったようです。
漢方薬も今は身近に購入で来ますが、この先高価となり、手に入りにくい商品になってしまわないか心配しております。
医療用漢方も薬価改正(ちなみに来年ですが)のたび価格が落とされ、保険適応から外れるのも大変でしょうが、生薬の価格はドンドン上がっています、メーカーもどちらにしても大変な時代になって来ることでしょう。
年の瀬に暗い話ばかりでは後味が悪いので、少し前向きの話を。
今年も幾つか講演を頂き、その準備として改めて勉強をする事も出来ました。
来年は福井県外にもチャレンジしようかと考えています。
またこの日記でご報告できればと思っています。
今年は「福井」に携わる機会が多くて、その流れで福井県としてのお茶の開発を行いました。
来年は販売までこぎつけると良いのですが、これも良い報告が出来ますようがんばります。
今年も一年お付き合い下さいましてありがとうございました。
お客様との関係は常に「一番に」を忘れることなく、来年も先を見ていろんなことに挑戦して行きたいと思います。
色んなことを自分勝手に書いていますが来年もよろしくお願いいたします。

2010年1月22日(金)
今年もがんばります

今年は2010年に平成22年と語呂が良いのに気付きました。
と言うわけでは無いのですが、今年は昨年試作を重ねた薬膳茶を、商品化しようと考えています。
私の講座で飲んでもらおうと、レシピの一つとして作ったつもりなのですが、仲間の反応が良く商品化をしようという話になりました。
私一人の力ではここまで行かなかったでしょうが、県の協力も得られそうで、どうにか商品化まで動きそうです。
完成しましたら、またここでお披露目しようと思っています。
また県外での食育の講座も考えています。日程がはっきり決まりましたらこれも発表したいと思います。
みんな薬局業務とは関係が無いのですが、患者さんともしっかり向き合っていきますよ今年も、ベースは薬局ですから。
毎年思うのですが、1年はあっという間に過ぎてしまいます。
毎年何か新しいものに取り組んで行きたいと、考えているだけでは終わってしまいます、行動を起こす事が大切です。
そういえば、今年は薬剤師の教育課程が6年となってから、始めての長期の実習が始まる年です。
開始が分かっていたにもかかわらず、当県というか当県薬剤師会のカリキュラムが進んでいないようです。
大手薬局に割り振りで来るのでしょうが、大手は調剤専門薬局が多く、全ての実習がそこでは組み込めない。
マルチな薬局が無い以上、色々な薬局と協力して構成していかなければなりません。
しかし私が見る限り、あまり統一感が見られません。
個々の薬局任せにせずに、薬剤師会がある程度関わって、まとめていかないと、そのしわ寄せは実習に来る生徒に来るのですから。

新年早々愚痴ってしまいました。
なぜなら私の所にも何コマかお願いしたいと言われているのですが、今頃言われても・・。
ただ実習を受け入れるだけではなく、生徒さんに実習後、評価をしないといけないので、その責任は重いと感じています。

評価のできる指導内容を用意する必要があるし、何と言っても一人薬剤師では無理っぽいでしょ!!
今年もこんな感じでよろしくお願いいたします。

2010年2月22日(月)
ゴロの良い日

今日は平成22222日で10年に一度のゴロの良い日だそうです。
そう言われれば3月は33日なんて無いし貴重な日なんだということを改めて認識し、恥ずかしながら記念日収集をしてしまいました。
大きな声で言えないのですが、郵便局に行きはがきに消印を押してもらい、駅に行って入場券を購入してきました。
次ってたぶん2010年だから1010日なのかな。
話は変わりますが、今日北陸地方で、「春一番」が観測されたと発表されました。
記念日収集で外出した時、今日は生温い強い風が吹くなーって思っていましたが、3月下旬から4月上旬並みの暖かさ(14.6度)だったようです。
今年は花粉の飛散が少ないと言われていますが、アレルギーをお持ちの方にとっては、辛い季節がやってきたと感じている事でしょう、お大事にされてください。
春一番が吹き始めるとそれに伴い、頭痛やめまい吐気、気持ちの浮き沈みを訴える方が多くなります。
冬の過ごし方が悪かったり、春への切り替えがうまく出来ない方に多い症状です。
今月は28日までしかないのであっという間に過ぎてしまいそうですが、過ぎる次いでに今年の桜の開花はいつなのかなー。

2010年3月16日(火)
再会

今日はびっくりするような事が重なった日でした。
大学の同級生から2人連絡が入り、おそらく卒業してから20年以上(歳が・・・)声を聞くのも久しぶりではないだろうか。
用件は違うのですが驚きました。
念頭に今年は「とりあえず動いてみよう」と掲げたばかりで、何か動きはじめているなと感じました。
1人は薬局のヘルプで福井に来ているということで、夕食の約束を入れましたが、忙しそうで20時過ぎに「仕事が終わった」との連絡。
せっかくなので福井のそばでもと思ったのですが、どこも9時がラストオーダー(早っ!!)結局ファミレスで食事。
話は薬学6年制になってから初めての実務実習のこと。2ヶ月ちょっとと以前より長期になっている。
石川県は薬剤師会としてもう既にカリキュラムがしっかり出来上がっている、多分他府県でも同様に仕上がっている事でしょう。
またチェーン薬局では、受け入れた場合のカリキュラムが独自に出来ている。正直「違う!!」と感じました。
どことはあえて言いませんが、取り組み方が違う。
学生を受け入れることの意味と言うのでしょうか、重要性の認識のレベルが違う。
薬学部の有る県と無い県の違いなのでしょうか。学部が無い分身近に学生を感じない環境だからかもしれません。
院外処方が少ない県なので、一薬局である程度できるオールマイティーに近い施設が無いこともあるでしょう。

実習する所によりこうも違ってくるんだなと思うと、しっかり取り組んでいかないと何年か後には学校や学生さんからランク付けされ、差別化されてくるでしょう。
学生さんが実習に来ない県にならないようにしたいものです。それが卒業後の就職につながってくるのですから。

2010年4月20日(火)
実務実習

本年度から始まる薬学6年制の実務実習。
スタートが5月17日、約一ヶ月前となり、受け入れ薬局となってしまった当薬局ですが、スケジュール等具体的になるにつれ、私のところに来て何が感じてくれることがあるだろうかと考えてしまいました。
1日実習は自分の仕事ができないので、半日単位にしてもらいましたが、スケジュール上、午前中に実習が入りました。
10時開局なのですが8時30分ごろ到着とのこと。
開局前の1時間半、患者さんは確実に来ませんので、その間、色々説明するにはバタバタせず、ちょうど良いかな。
でも毎回目標と評価を日誌として記録していくようで、私のような薬局は処方箋をメインにするわけではなく、来局するお客さんのお話を聞き、要望や問題解決を一緒に模索・指導していくので、そのお客さんが来ないと、実務実習と言う点では目標も評価も難しいのかな、なんて思っている次第です。
受け入れ側も学生さんも、初めてのことなので、きっと学生さんも長期となる実習が近づいてきて、不安や楽しみ、やる気など色々な事を抱きながら過ごされている事でしょう。
とりあえず今年学生さんを受け入れた以上、何かを感じて、こんな薬局もあるんだなと体験してもらえればと考えています。

2010年5月9日(日)
漢方講演

今日、ある漢方メーカーさんの講演に講師として富山に行ってきました。
富山は3年ほど前に、1回講演におじゃましておりまして、先生達がとても温かく、その時に大変良くしていただいたもので、再び私にお声が掛かりびっくりしましたが、懐かしくもう一回皆さんのお顔が見たいなと思いお受けしました。
が、ゴールデンウイークに仕上げようと思っていた原稿(普通はもうちょっと前にするものでしょう・・天の声)ですが、ちょっと京都に足を伸ばしてしまい、休み明けは案の定お客さんの来局続き、まずい仕上がっていない!!
開始時間が12時30分からなので12時に着く列車に乗り込みました。
講演前に食事を頂き、その後全体会議が30〜40分ほど。
いやー、当たり前なのですが地域が変われば考え方、方向性が違うもので。
富山の方の元気さ、取り組み方、福井も学ぶ所が多々ありそうです。
今年初めての集まりなので、一年の始まりとしての勢いがあったのでしょうが、こちらが圧倒されてしまうほどでした。
肝心の私の話ですが、皆さんお優しく「わかりやすかった」と言って下さいました。
漢方の言葉や用語は難しく、私も理解できない点が多かったもので、皆さんが引っかかっている所が良くわかるんです。(偉そうですいません!!)
しかし、当の本人は、途中から自分でも何言っているのか行方不明となってしまい、同じ話を繰り返しているのが、自分にもわかるくらい緊張してしまいました。
いつもながら何度やっても慣れないし、うまくいかないなーって。
きっといつまでたってもこの緊張はついて来るんだろうなー。
でもいいや、デスカッション活発だったし、質問多かったし、このように反応あったって言う事は、私の話幾分か届いていたって思ってもね。

2010年6月16日(水)
麦とろの日

今日は「むぎとろ」の日です。
漢方広場(掲示板)にも書かせていただきましたが、福井県は六条大麦の生産量日本一(10年以上連続更新中)です。
収穫量は全国の約30%を占めており、2位の茨城の2倍以上あります。そして福井の特徴は品質が良いことです。
一等が全国平均54%に比べて福井は約75%と、とても高いことがわかります。
大麦には食物繊維の含有量がとても多く、コレステロールを下げ、糖尿病の予防になります。
説明はさて置いて、丁度今は大麦の収穫の真っ最中であり、日本一の福井で何かイベントをしようと言うことで、「越前おろし麦とろ」と題して今日の日付けにちなんで160円で試食会を行いました。
なぜ私がこのような事を話するかと言いますと、同時に“越前健康茶プロジェクト”というものありまして、そこの「越前健康茶」のプロデュースをしております。
福井県内の特産物を使用したお茶です。できれば県内点在させたいと考えています。
しかし福井にも菊の栽培が盛んな所があるのですが、食養菊は作っていなかったり、百合が市の花になっているのですが、観賞用のみで百合根は作っていなかったりと、素材を集めるのに苦労しております。
すぐ諦めてしまう私なのですが、そのプロジェクトは進んでいるらしく、今回もこのイベントに合わせて提供の要請があり再び取り組む次第となったわけです。
イベントは平日だったので私は参加できませんでしたが、160円が良かったのか平日にもかかわらず結構出たそうです。(良かったね!!)
感想もサッパリしていて美味しかった、健康に良い感じがするとか評判も良かったようです。
「越前健康茶」はと言うと無料で試飲してもらったそうですが、感想はどうだったんでしょうね?
今回のメインは麦とろなので、・・・ま、いいっか。

                     くらしの漢方