上文殊地区は福井市南部に位置しており、文殊山を背にし、東西に朝倉街道が走る。地区の西部には奈良時代の東大寺荘園「糞置荘」があるなど、歴史と自然に恵まれた環境にあり、三世代が安心して住める町と銘打っており、地域の絆も強く地域活動に恵まれている。しかし、一方では地区人口及び小学児童数は年々減少しており、懸念すべきところである。将来に向け、小学校統廃合の事も念頭におき、活動を継続し検討していく事が必要である。
また、自然災害において、自主防災組織での訓練活動を継続実施し災害に備えること、ウイズコロナ時代においては各人の健康対策と管理することが必要であり、必要な知識を習得し課題解決に向け学びの充実が重要である。今後、コロナ禍において低減した学習機会の提供と意欲高揚を促し、学習成果が還元されると共に、「命を守る」という社会的視点を踏まえ、オンライン・対面による学びを効果的に組合せし、SDGsの理念を踏まえ積極的なICT活用を取り組むべきと考えている。又、次年度新幹線開業を控え、地域の魅力を歴史・文化・自然等を最大限に引き出す取組を進めていきたい。
地域課題について、公民館に対する住民のニーズを把握し、教育事業を中心とし地域の人材育成を行うことが必要と考える。特に、若者の参加が地域にとって必要であり、「全ての世代において地区を誇りに思い、住みたいと思える地区」を目標に持続可能な地域コミュニティの形成に向けた地域づくりを推進していく。
高齢者・壮年・青少年・子供の世代間交流を図る為に、地区が長年培ってきた伝統行事や「東大寺お米送り」事業の継承、稲っ子クラブの稲の生育調査、福井学事業において地域達人の技術指導による三世代交流体験学習を実施し、地域及び世代間の愛着を醸成する。
安心・安全な地域を維持するために、「上文殊地区自主防災連絡協議会」を中心に連携し、各自主防災会の組織強化と防災研修会を行い、地域の絆を大事にする事業を実施する。
「上文殊未来会議」(各関係団体及び有識者にて構成)にて、上文殊地区と小学校の将来のあるべき姿を目指し、地域の実情を把握すると共に、地区の方と議論を重ね検討していく。
公民館だより、ホームページ、オンライン等の地域コミュニティの活動拠点として、ICT機器及び技術の積極的な活用を行い、地区各種団体・小中学校と地域連携を図り、SDGs理念を踏まえ地域情報の発信及び活用で、多様な住民が参加できる公民館活動を展開していく。
「若者支援委員会」を発足し、若者による新しい地区形成を目標として、活動をスタートする。
円滑な公民館運営のため公民館運営審議会の充実を図るとともに、地域づくりに必要な機能の役割を最大限に発揮できるよう、社会教育の人材育成と指導体制の充実に努めていく。
地域文化活動を担う自主グループが自主的・自発的な活動を行い、学習成果を地域に還元できるよう、適切な機会(「公民館まつり」・「敬老とふれあいの集い」等)で区民に提供を行う。
高齢者学級(文寿大学)、健康教室は心身共に健康な生活を送り、仲間との交流を通し互いに学びあうことは地域活性化に最も欠かせないものであり、継続し内容充実に努めていく。